バーセルインデックス(Barthel Index)の
点数表と記録用紙
Barthel Index/BI/バーセル指数/バーセルインデックス/ADL評価/日常生活動作/100点満点/85点以下/リハビリテーション実施計画書
10項目の状態を選ぶと、合計点(100点満点)を計算します。基準の文、採点の原則、85点以下の意味とmRSとの対応、A4の記録用紙(PDF)もあります。入力した内容は、お使いの端末の外には送信されません。
監修:やまねこ(運動器認定理学療法士・リハビリテーション科主任)
対象:理学療法士・作業療法士などのリハビリ職、養成校の学生
採点する
「できる動作」で選びます(ふだんしている動作ではありません)。見守りが必要なときは、自立にはしません。採点の原則
未入力:10項目
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10項目の基準(点数表)
バーセルインデックスは、日常生活動作(ADL)の10項目を、合計0〜100点で表す評価です。各項目は、動作ができるかどうかと、介助の程度で点が決まります。
| 項目 | 点 | 基準 |
|---|---|---|
| 食事 | 10 | 自立、自助具などの装着可、標準的時間内に食べ終える |
| 5 | 部分介助(たとえば、おかずを切って細かくしてもらう) | |
| 0 | 全介助 | |
| 椅子とベッド間の移乗 | 15 | 自立(車椅子の場合は、ブレーキ、フットレストの操作も含む) |
| 10 | 軽度の部分介助または監視を要する | |
| 5 | 座ることは可能であるがほぼ全介助 | |
| 0 | 全介助または不可能 | |
| 整容 | 5 | 自立(洗面、整髪、歯磨き、ひげ剃り) |
| 0 | 部分介助または不可能 | |
| トイレ動作 | 10 | 自立(衣服の操作、後始末を含む、ポータブル便器などを使用している場合はその洗浄も含む) |
| 5 | 部分介助、体を支える、衣服、後始末に介助を要する | |
| 0 | 全介助または不可能 | |
| 入浴 | 5 | 自立 |
| 0 | 部分介助または不可能 | |
| 移動 | 15 | 45m以上の歩行、補助具(車椅子、歩行器は除く)の使用の有無は問わず |
| 10 | 45m以上の介助歩行、歩行器の使用含む | |
| 5 | 歩行不能の場合、車椅子にて45m以上の操作可能 | |
| 0 | 上記以外 | |
| 階段昇降 | 10 | 自立、手すりなどの使用の有無は問わない |
| 5 | 介助または監視を要する | |
| 0 | 不能 | |
| 更衣 | 10 | 自立、靴、ファスナー、装具の着脱を含む |
| 5 | 部分介助、標準的な時間、半分以上は自分で行える | |
| 0 | 上記以外 | |
| 排便コントロール | 10 | 失禁なし、浣腸、坐薬、の取り扱い可能 |
| 5 | ときに失禁あり、浣腸、坐薬の取り扱いに介助を要する者も含む | |
| 0 | 上記以外 | |
| 排尿コントロール | 10 | 失禁なし、収尿器の取り扱いも可能 |
| 5 | ときに失禁あり、収尿器の取り扱いに介助を要する者も含む | |
| 0 | 上記以外 |
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基準の文の出典:厚生労働省 第2回指定難病検討委員会 資料1「臓器領域毎の重症度分類等について」p2【神経】。資料(PDF) 同じ10項目は、厚生労働省「介護予防マニュアル 第4版」別添資料2-2「ADL:Barthel Index」にも掲載されています。ページ
採点の原則
BI は「できる動作」で採点します(FIM は「している動作」で採点します)。次の原則は、原典の配布資料のガイドラインを日本語にしたものです。
- どんな小さな助けも考える:目的は、身体的な助けでも声かけでも、理由を問わず、助けからどれだけ自立しているかを決めることです。
- 見守りが必要なら自立ではない:見守りが必要な状態は、自立とはしません。
- 情報の集め方:本人、家族や友人、看護師などから聞き取り、観察や常識的な判断もあわせます。直接テストする必要はありません。
- 見る期間:ふつうは直前の24〜48時間の様子で見ます。もっと長い期間が関係することもあります。
- 中間の点:中間の点は、本人が努力の50%を超えて担っている状態を意味します。
- 補助具:自立するために補助具を使うことは認められます。
出典:Internet Stroke Center「The Barthel ADL Index: Guidelines」(Mahoney FI, Barthel D. Functional evaluation: the Barthel Index. Maryland State Med Journal 1965;14:56-61 の引用つき)を日本語にしたものです。厚生労働省の資料の基準の文とは別に書いています。
点数の見方:85点以下とmRSとの対応
85点以下
国の指定難病の医療費助成では、神経の病気の重症度の分類に Barthel Index が使われていて、「85点以下」が対象とされています(厚生労働省の資料)。これは医療費助成の重症度の線で、介助の要る・要らないを分ける点ではありません。
modified Rankin Scale(mRS)との対応(参考)
同じ資料に、BIとmRSの比較が参考として載っています。mRSは、病気の前と比べた障害の程度を0〜6で表す尺度です。
| mRS | Barthel Index(資料の表記) |
|---|---|
| 0 まったく症候がない | 95点以上相当 |
| 2 軽度の障害 | 90点相当 |
| 3 中等度の障害 | 75〜85点相当 |
| 4 中等度から重度の障害 | 〜70点相当 |
mRS 1・5・6 には、点数の記載がありません。出典:厚生労働省 第2回指定難病検討委員会 資料1 p3。
合計点は、同じ点でも、どの項目に介助が要るかで生活の様子が違います。点数だけでなく、項目ごとの点と、使っている用具・介助の内容をあわせて記録するのがおすすめです。また、開始時と現在を同じ基準で比べると、経過がわかります。
「できる」と「している」の違いを見る
BIとFIMは、誰に、何のために使うかで選びます。自宅へ帰れるかどうかの判断が分かれる場面や、回復期の病棟では、実際にしていることを見るFIMのほうが適していることが多く、病院ではFIMを使う場面が多くあります。
どちらを使う場合も、大切なのは、できる力はあるのに、日常生活ではしていない場合です。このずれには、大きな意味があります。BIで「できる」とした動作を、病棟や家でふだんしているかを確かめておくと、生活の中で何を変えるとよいかが見えてきます。
よくある質問
85点以下だと、介助が必要ということですか?
介助の要る・要らないの線ではありません。「85点以下」は、国の指定難病の医療費助成で、神経の病気の重症度を判断するときに使われている線です(厚生労働省の指定難病検討委員会の資料)。介助の必要は、点数だけでなく、項目ごとの内容や生活の場面で見ます。
5点や10点の中間の点は、どう決めますか?
原典の配布資料(Internet Stroke Center)のガイドラインでは、中間の点は、本人が努力の50%を超えて担っている状態とされています。見守りが必要なときは自立にしない、補助具を使って自立しているなら自立としてよい、とも書かれています。
「できる動作」と「している動作」のどちらで採点しますか?
BI は「できる動作」、FIM は「している動作」で採点します。練習の場面でできる動作と、病棟でふだんしている動作は、違うことがあります。BI の点数は、できる動作で見るので、ふだんしている動作とは、同じとは限りません。
BI と FIM は、どちらを記録しますか?
令和8年度診療報酬改定の「リハビリテーション実施計画書(総合実施計画書)」(別紙様式21)には、「BIまたはFIMのいずれかを必ず記載すること」とあります。BI は合計0〜100点、FIM は合計18〜126点で、点数の数え方が違うため、並べて比べることはできません。
出典・参考にした資料
- Mahoney FI, Barthel D. Functional evaluation: the Barthel Index. Maryland State Med Journal 1965;14:56-61.(原典。Maryland State Medical Society が著作権を持ち、非営利の目的では、この引用をつけて使えるとされています)
- 厚生労働省 第2回指定難病検討委員会 資料1「臓器領域毎の重症度分類等について」:基準の文、85点以下、mRSとの対応 資料(PDF)
- 厚生労働省「介護予防マニュアル 第4版」(令和4年3月)別添資料2-2「ADL:Barthel Index」 ページ
- Internet Stroke Center(www.strokecenter.org)「The Barthel ADL Index: Guidelines」:採点の原則
- 厚生労働省 令和8年度診療報酬改定「様式(医科)」別紙様式21 リハビリテーション実施計画書(総合実施計画書):BI または FIM の記載、BI の小計 0〜100、FIM の合計 18〜126 様式(PDF)
