住宅改修の提出前チェック表理由書・見積書・図面・写真を、事前申請の前に確かめる
監修:やまねこ(運動器認定理学療法士・リハビリテーション科主任)
介護保険の住宅改修は、工事の前に申請します。出す前に、書類にもれがないかを、項目ごとにチェックして確かめられます。ケアマネジャー、施工事業者、ご家族など、書類をそろえる方が使えます。
1. 申請の前に
工事の前に、市区町村へ事前の申請をします。まず、流れと様式を確かめます。
なぜ確認するか
住宅改修は、事前の申請が支給の条件です。申請の前に工事を始めると、対象にならないことがあります。 つまずきやすい点
なぜ確認するか
書類の名前、様式、窓口、写真や図面の細かい決まりは、市区町村で違います。
なぜ確認するか
様式は、市区町村のホームページや窓口で配られています。どの様式を使うかは、窓口で確認すると安心です。
なぜ確認するか
住宅改修の対象は、この6種類とされています。対象にならない工事を同じ見積書に入れるときは、分けて書きます。 対象になる工事と、ならない工事
なぜ確認するか
持ち主の承諾書が必要です。市区町村によっては、賃貸契約書の写しも求められます。
2. 理由書
理由書は、ご本人の状態を見た専門職が、その判断を書くものです。書いた内容に、次の点が入っているかを確かめます。
なぜ確認するか
基本は、ケアマネジャーや地域包括支援センターの担当職員です。作業療法士や福祉住環境コーディネーター2級以上の人も挙がっています。理学療法士が書けるかどうかは、市区町村の扱いによります。入院中の方は、病院の相談員や窓口に確認します。 理由書は、誰が書くか
なぜ確認するか
国の通知では、ご本人の心身の状況、日常生活の動線、住宅の状況、福祉用具の導入状況などをふまえて、必要な工事とその理由を書くとされています。
なぜ確認するか
工事の必要性は、困っている動作から伝わります。動作の様子は、現地でご本人の動きを確かめた内容にもとづいて書きます。 理由書の作り方のページで、動作の様子から文章を組み立てられます。
なぜ確認するか
工事だけでなく、福祉用具で対応する方法もあわせて考えたうえで、工事を選んだ理由を書きます。 工事と福祉用具の費用の目安
なぜ確認するか
理由書は、改修する箇所、改修の目標、期待される効果を、具体的に書くものです。
なぜ確認するか
手すりの位置や高さは、ご本人の動きで変わります。決めかねるときは、リハビリ職に相談する方法もあります。
3. 見積書
見積書は施工事業者が作ります。国の標準の様式があります。
なぜ確認するか
国の通知では、内訳がわかるように、改修内容、材料費、施工費、諸経費などを分けて書くとされています。
なぜ確認するか
対象外の工事を同時に行うときは、対象の部分と対象外の部分がわかるように分けて書きます(さいたま市の手引きの例)。
なぜ確認するか
さいたま市の手引きでは、これらがもれなく書かれているかを確かめる点として挙げています。
なぜ確認するか
見積書の「写真等番号」の欄で、見積書と、写真や図面が結びつきます。
なぜ確認するか
国の通知では、ケアマネジャーや地域包括支援センターの職員は、複数の事業者から見積もりを取るように、利用者に説明するとされています。
4. 図面・写真(完成予定の状態がわかるもの)
便所・浴室・廊下など、箇所ごとの改修前と改修後の予定が、写真や簡単な図でわかるようにします。
なぜ確認するか
自治体の手引きに、改修する箇所を図面に明記する(柏市)、日常生活の動線と生活の障害になっている箇所を簡単な見取り図で示す(さいたま市)という例があります。 見取り図の書き方
なぜ確認するか
さいたま市の手引きでは、撮影したあとに日付を足した写真は認められないとされています。日付の入れ方や確認の仕方は、市区町村で違うことがあります。 写真の撮り方
なぜ確認するか
範囲が広いときは、分けて撮ってかまいません。アップだけでなく、場所がわかる引きの写真も撮ります。
なぜ確認するか
さいたま市の手引きにある撮り方です。写真に書き込むときは、写真貼付シートが使えます。 住宅改修の写真書き込みシート
なぜ確認するか
理由書・図面・写真・見積書に共通の番号をふると、どの工事のどの写真かが、読む側に伝わりやすくなります。
5. 申請したあと
なぜ確認するか
事前に確認した内容と、実際の工事が違うと、給付の対象外になることがあります(さいたま市の手引きの例)。内容を変えるときは、先に窓口やケアマネジャーに相談します。
なぜ確認するか
償還払いは、いったん全額を支払い、あとで支給されます。受領委任払いは、自己負担の分だけを支払います。使えるかどうかは、市区町村と事業者によって違います。 工事のあとの書類と、お金の流れ
やまねこのリハビリ・介護手帖 yamaneko-family.com/確認の観点の一覧です。様式や決まりは市区町村にご確認ください。
よくある質問
このチェック表で全部そろえば、申請は通りますか?
通るとは限りません。このチェック表は、国の通知と自治体の手引きにもとづく確認の観点をまとめたものです。様式や細かい決まりは市区町村で違い、承認するかどうかは市区町村が判断します。申請の前に、窓口やケアマネジャーに確認するのがおすすめです。
入力したチェックは、どこかに送られますか?
どこにも送られません。チェックの状態は、お使いのブラウザの中だけに保存されます。残したくないときは「チェックをすべてはずす」を押します。
理由書の文章を作ってくれますか?
文章は作りません。理由書は、ご本人の状態を見た専門職が、その判断を書くものです。このチェック表は、書いた内容に、必要な点が入っているかを確かめるためのものです。
出典・参考にした資料
確認する項目は、記事「住宅改修の申請書類と、図面・写真の書き方」にまとめた、次の資料にもとづいています。
- 厚生労働省「介護保険における住宅改修」:住宅改修の概要、6種類、事前申請と事後申請の書類、理由書の作成者。2026年10月確認
- 厚生労働省の通知「居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について」(平成12年老企第42号):申請の書類、事前の確認、理由書に書く内容。2026年10月確認
- 厚生労働省老健局「「居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について」の一部改正について」(老高発0713第1号、平成30年7月13日):見積書の標準様式、内訳の分け方、複数の事業者からの見積もり。2026年10月確認
- さいたま市「介護保険 住宅改修の手引き」(令和7年12月):図面と写真の決まり、見積書の確認点、事前に確認した内容と違う工事の扱い。自治体の例として。2026年10月確認
- 横浜市「介護保険の住宅改修費について」、柏市「【介護保険】住宅改修費支給」:事前申請の書類、賃貸住宅の書類、改修箇所を明記した図面。自治体の例として。2026年10月確認
このチェック表は、公的な資料にもとづく、確認の補助ツールです。住宅改修の判断や、理由書の内容に代わるものではありません。制度や書式は変わることがあります。申請の前に、市区町村の窓口や担当のケアマネジャーにご確認ください。最終確認日:2026年10月。