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外来リハビリの期限を過ぎたらどうなる?リハビリ期限の数え方と、そのあと続ける方法

監修:やまねこ(運動器認定理学療法士・リハビリテーション科主任)
公開日:2026年9月15日/最終確認日:2026年10月4日

病院の外来でリハビリを続けていると、「リハビリの期限が近づいています」「この病気のリハビリは、あと何日までです」と言われることがあります。「まだ良くなっている途中なのに、もう受けられないの?」と不安になるご本人・ご家族も少なくありません。

この記事では、医療保険のリハビリの日数の上限(標準的算定日数)の数え方と、上限を過ぎても続けられる場合、そのあとリハビリをどこで続けられるかをまとめました。

この記事のポイント
  • 医療保険のリハビリには、病気の種類ごとに90日〜180日の日数の上限(標準的算定日数)があり、発症・手術の日などから数える
  • 上限を過ぎても、状態の改善が期待できると医師が判断した場合などは、続けられることがある
  • 要介護・要支援の認定を受けている人は、上限を過ぎたら、介護保険のリハビリ(デイケア・訪問リハビリ)に移るのが基本
  • 上限は「回復が止まる日」ではない。リハビリの場所が変わっても、続けることに意味がある

1. 医療保険のリハビリの日数上限

病院のリハビリテーション室で、低いベッドの端に腰かけた高齢の女性がひざを伸ばす運動をし、理学療法士がしゃがんで支えている図。奥に平行棒と鏡、階段の練習台がある
病院の外来リハビリの様子。医療保険で受けるリハビリには、病気ごとに期限があります

病院やクリニックで受けるリハビリ(疾患別リハビリテーション)には、病気の種類ごとに、医療保険で受けられる日数の目安(標準的算定日数)が決められています。

リハビリの種類(主な病気)上限
脳血管疾患等(脳卒中、脊髄損傷、パーキンソン病など)180日
運動器(骨折、関節や脊椎の病気・手術など)150日
心大血管疾患(心筋梗塞、心不全、心臓の手術後など)150日
廃用症候群(治療で安静にしていたことによる体力の低下)120日
呼吸器(肺炎、慢性閉塞性肺疾患など)90日

2. 上限を過ぎても続けられる場合

上限の日数を過ぎても、次のような場合は、医療保険でこれまでどおりリハビリを続けられることがあります。

当てはまるかどうかは、主治医が判断します。「まだ良くなっている」と感じるときは、その様子を具体的に(例:「前は手すりがないと立てなかったが、いまはつかまらずに立てる」)伝えてみるのがおすすめです。

3. 上限を過ぎたあとの選択肢

  1. 数え始める日発症した日、手術をした日、急に悪くなった日(はっきりしない場合は、最初にその病気と診断された日)から数えます。
  2. 病気ごとの期限脳血管の病気なら180日、運動器なら150日というように、病気の種類ごとに決まっています(1章の表)。
  3. 期限を過ぎたあと状態がよくなる見込みがあると医師が認めた場合などは、そのまま続けられます(2章)。それ以外は、介護保険の認定(要介護・要支援)を受けているかどうかで分かれます。
    介護保険の認定を受けていない外来で、1か月に13単位まで医療保険のリハビリを続けられます。
    介護保険の認定を受けている介護保険のリハビリ(デイケア・訪問リハビリ)に移ります。入院中は、月13単位まで医療保険で続けられます。

上限を過ぎて、上の「続けられる場合」に当てはまらないときは、要介護・要支援の認定を受けているかどうかで、選択肢が変わります。

要介護・要支援の認定を受けていない人

期限を過ぎても、外来で医療保険のリハビリを、1か月に13単位(1単位20分なので、合わせて4時間20分)まで続けられます。

要介護・要支援の認定を受けている人

外来で続けていた医療保険のリハビリは終わり、介護保険のリハビリ(デイケア=通所リハビリ、訪問リハビリ)に移るのが基本です。2019年4月から、この切り替えが完全に行われるようになりました。

ただし、入院中は介護保険のリハビリを使えないため、入院している間は、期限を過ぎても1か月に13単位まで医療保険のリハビリを受けられます。外来ではこの扱いはありません。

保険の外で受けるリハビリ(自費のリハビリ)

医療保険や介護保険を使わず、全額自己負担で受けるリハビリを行っている施設もあります。回数や時間を自由に決めやすい一方で、費用は施設ごとに大きく違います。利用するときは、料金、担当する人の資格、主治医との情報のやりとりの方法を、事前に確認しておくと安心です。

理学療法士の視点から 日数の上限は、制度の区切りであって、「ここで回復が止まる」という意味ではありません。上限を過ぎたあとは、病院の訓練室で練習するより、実際の生活の中で、できるようになった動きを使い続けることが大切になってきます。デイケアや訪問リハビリでは、自宅の段差や外出など、ご本人の生活に合わせた練習ができるのが強みです。

4. 「通うのが大変」「家に来てほしい」と思ったら

リハビリを続けるかどうかの相談は、制度の話から始まるとは限りません。「病院まで付き添うのが大変」「送り迎えしてほしい」「家の中でできるようになってほしい」といった、暮らしの困りごとから始まることのほうが多いです。

そうした希望は、結果として介護保険のリハビリ(デイケア・訪問リハビリ)で叶うことが多くなります。次のような形です。

デイケアで、平行棒につかまって歩く練習をする高齢の女性と、横で見守る理学療法士。窓の外に送迎の車が見える図
デイケア(通所リハビリ)。送迎があり、機械や平行棒を使った練習ができます
自宅の居間で、ソファから立ち上がる練習をする高齢の女性と、しゃがんで見ている理学療法士、後ろで見守る娘の図
訪問リハビリ。実際の家の中で、暮らしの動きを練習できます

迷うときは、どちらが良いかを決めてから相談しなくても大丈夫です。「通うのが大変」「家に来てほしい」と伝えれば、ケアマネジャーが合うサービスを一緒に考えてくれます。

手続きの進め方

  1. 要介護認定を受けていなければ、申請する:市区町村の窓口や地域包括支援センターで申請できます。結果が出るまで1か月ほどかかるので、上限が近づいてきたら早めに動くのがおすすめです。
  2. ケアマネジャーに相談する:デイケアか訪問リハビリか、どのくらいの回数を使うかを、ケアプランに入れてもらいます。
  3. 病院のリハビリ職員から情報を引き継ぐ:これまでのリハビリの内容や注意点を、介護保険のリハビリの事業所に伝えてもらうと、切れ目なく続けやすくなります。
関連ツール デイケア/デイサービス診断 リハビリを続けたいとき、デイケアとデイサービスのどちらが合うかを確かめられます。 関連ツール 介護保険の自己負担シミュレーター デイケアや訪問リハビリを使ったときの、1か月の自己負担の目安がわかります。

5. よくある質問

「リハビリは今月で終わり」と言われましたが、まだ良くなっている気がします。

主治医に、そう感じる理由を具体的に伝えて相談してみるのがおすすめです。状態の改善が期待できると判断されれば、上限を過ぎても続けられることがあります。続けられない場合も、介護保険のリハビリなどでリハビリの場所を移して続ける方法があります。

デイケアと訪問リハビリは、どちらがいいですか?

外出できる体力があり、ほかの人と一緒の時間も楽しめるならデイケア、外出が難しい場合や、自宅の中の動作を実際の場所で練習したい場合は訪問リハビリが向いています。デイケア/デイサービス診断でも確かめられます。

介護保険のリハビリにも、日数の上限はありますか?

医療保険のような日数の上限はありません。ただし、要介護度ごとの1か月の利用限度額の範囲で、ほかのサービスと組み合わせて使います。また、長く続けている場合の報酬の見直しなど、細かな決まりは介護報酬の改定で変わることがあるので、ケアマネジャーに確認しておくと確実です。

出典・参考にした資料

この記事は一般的な仕組みをまとめたものです。リハビリを続けられるかどうかは、ご本人の状態をもとに主治医が判断します。