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退院前カンファレンスで確認しておきたいこと当日の流れと、確認リスト

監修:やまねこ(運動器認定理学療法士・リハビリテーション科主任)
公開日:2026年9月15日/最終確認日:2026年9月15日

退院が近づくと、病院から「退院前カンファレンスを開きます」と声をかけられることがあります。病院のスタッフや、退院後に関わるケアマネジャーなどが集まる場で、「何を聞けばいいのか」「何か準備が必要なのか」と戸惑うご家族も多いと思います。

基本的なことは、病院のほうから順に説明があります。ご家族が上手に質問しなければ話が進まない、という場ではありません。

この記事では、退院前カンファレンスの流れと、説明を受ける内容を一覧にしてまとめました。説明で触れられなかったことや、聞きそびれたことに気づくための確認リストとして使ってください。

この記事のポイント
  • 退院前カンファレンスは、病院と、退院後に関わる人たちが集まって、自宅での生活の準備を確認する話し合い
  • 説明は病院から。特別な準備はいらないが、気になることをメモしておくと、話が具体的に進む
  • とくに大切なのは、一人でできること・見守りが必要なこと・介助が必要なことの区別と、介助のしかた
  • 介助のしかたは、言葉で聞くだけでなく、退院前に実際に練習させてもらうのがおすすめ

1. 退院前カンファレンスとは

退院に向けた話し合いの場面。テーブルを囲んで、車いすに座った高齢の女性、その家族、理学療法士、名札を下げたケアマネジャーが話している
退院前カンファレンスの様子。ご本人・ご家族と、病院のスタッフ、退院後に関わる人たちが集まります

退院したあとも、介護サービスや医療的な支えが必要な人について、病院のスタッフと、退院後に関わる人たちが集まって、自宅での生活の準備を確認する話し合いです。病院によって「退院時カンファレンス」「退院前の話し合い」などとも呼ばれます。

当日の流れ(一般的な例)

  1. 入院中の経過と、いまの体の状態主治医や看護師、リハビリ職員から、けがや病気の経過、いまできること・難しいことが説明されます。
  2. 退院後の生活で気をつけること動作の見守りや介助のしかた、薬、食事、再発や悪化のサインなど、家での注意点が伝えられます。
  3. 使う介護サービスと福祉用具ケアマネジャーを中心に、デイケアや訪問リハビリ、ベッドや手すりなどの予定と、始まる日を確かめます。
  4. ご家族から、心配なことを伝える手伝える時間帯や、難しいと感じていることを伝えると、サービスの組み方に反映されます。気づいたときに、途中で話してかまいません。
  5. 退院日と、困ったときの連絡先退院の日時や帰りの移動手段、体調が悪くなったときの連絡先を確かめて終わります。

開くかどうか、集まる人、進め方は、病院によって違います。ここに書いたのは一般的な形です。

2. 事前の準備

特別な準備は必要ありません。この場は、退院後の生活で分からないことや不安なことを、少しでも解消するための時間です。次のようなことをはっきりさせておくと安心です。

全部を確かめようとしなくても大丈夫です。不安の大きいことから2〜3個にしぼっておくと、限られた時間でも確実に解消できます。

なお、病院からは、退院後の薬を誰に処方してもらうかを決めるために、ふだんの通院先(かかりつけ医)について確認されることがあります。病院名や診療科、飲んでいる薬が分かるもの(お薬手帳)を用意しておくと、その場で答えられます。

関連ツール 退院前後の準備カレンダー チェックリストの内容と退院予定日からの逆算スケジュールを、相談用のメモにまとめられます。カンファレンスの資料にも使えます。

3. 当日、話に出ること(確認リスト)

次のような内容は、多くの場合、病院のほうから説明があります。話を聞きながら、確かめられたものにチェックを入れていくと、触れられなかったことや、もう少し詳しく知りたいことが分かります。

体と病気のこと

動作と介助のこと

生活と家の環境のこと

介護サービスとリハビリのこと

退院の日と、困ったときのこと

病院のリハビリ室で、ベッドの端に腰かけた高齢の女性が立ち上がろうとし、娘が腰に手を添えて介助している。うしろで名札を下げた理学療法士が、手を添える位置を指さして教えている
退院前に、介助のしかたを実際に練習しているところ。手を添える位置や、どこまで手伝うかを教わっておくと安心です
理学療法士の視点から 介助のしかたは、言葉で説明を聞くだけでは、自宅で同じようにできないことがよくあります。できれば退院前に、病院のリハビリ職員と一緒に、トイレや車への乗り移りなどの介助を実際にやってみるのがおすすめです。「家族が練習する時間を取ってもらえますか」と頼んでみるとよいです。また、手伝いすぎると、せっかくできるようになった動作を使わなくなってしまうことがあります。「どこまでは本人に任せてよいか」も、あわせて聞いておくと安心です。

4. カンファレンスのあとに

自宅の環境を事前に確認する「家屋調査」については、記事「退院前の家屋調査とは?」でまとめています。

5. よくある質問

家族の都合がつかず、参加できないときは?

病院の相談員に早めに伝えて、日程を相談してみるのがおすすめです。ビデオ通話などで参加できる場合もあります。どうしても参加できないときは、聞きたいことを事前に伝えておき、あとで要点を教えてもらう方法もあります。

本人も参加しますか?

体の状態によりますが、ご本人が参加することも多いです。退院後の生活は、ご本人の暮らしなので、「どう暮らしたいか」をご本人の言葉で伝えられると、話し合いが具体的になります。

退院前カンファレンスがない、と言われました。

介護サービスなどが必要ない場合や、病院の体制によっては、開かれないこともあります。その場合も、上の確認リストを使って、主治医や看護師、リハビリ職員、相談員に個別に確かめておくと安心です。

出典・参考にした資料

この記事は一般的な流れをまとめたものです。カンファレンスの開き方や参加する人は、病院によって異なります。