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住宅改修の申請書類と、図面・写真の書き方事前申請の流れと、つまずきやすい点

監修:やまねこ(運動器認定理学療法士・リハビリテーション科主任)
公開日:2026年10月3日/最終確認日:2026年10月3日

手すりを付けたい、段差をなくしたい。そんなとき、介護保険の「住宅改修」を使うと、工事費の一部が支給されます(上限は20万円で、自己負担は1〜3割です)。ただし、工事の前に、市区町村へ申請する決まりがあり、書類と図面、写真をそろえます。

この記事は、はじめて申請するご家族と、書類づくりを手伝うケアマネジャー・リハビリ職に向けて、全国で共通の部分と、自治体で違いが出やすい部分に分けてまとめました。理由書はケアマネジャー、見積書は施工事業者が作るので、ご家族がすべてを用意するわけではありません。

この記事のポイント
  • 工事の前に市区町村へ申請して、確認を受けてから着工する。事前の申請がないまま工事をすると、支給されないことがある
  • 事前申請の書類は、申請書、工事の見積書、理由書、完成予定の状態がわかるもの(日付入りの写真や、間取り図など)
  • 図面は、簡単な見取り図でよい。日常の動線と、改修する場所(手すり・段差など)がわかることがポイント
  • 写真は、撮影日がわかるもので、改修前と改修後を、箇所ごとにそろえる
  • 工事のあとは、領収書、工事費内訳書、改修後の写真を出す。住宅の所有者がご本人でないときは、承諾書も必要
  • 書類の名前や書式、運用は、市区町村で違う。迷うときは、担当のケアマネジャーか、市区町村の窓口に確認する

1. 申請の全体の流れ

住宅改修は、次の順で進みます。市区町村によって名前や細かい手順は違いますが、大きな流れは共通です。

住宅改修の申請の流れ 相談、見積もり、工事の前の申請、確認の結果の受け取り、工事、支払いと工事後の申請、支給の7つの手順が、上から下へ並ぶ図。3番の事前申請は緑で強調され、5番の工事は着工の位置として、濃い緑で示されている。 1 相談する ケアマネジャー等に 2 見積もりを頼む 複数の事業者から 3 工事の前に申請 書類を市区町村へ 4 確認の結果を受け取る 市区町村から 5 工事をする 確認の結果が届いてから 6 支払い・工事後の申請 領収書・写真など 7 支給される 市区町村から 住宅改修の申請の流れ(スマートフォン用) 相談、見積もり、工事の前の申請、確認の結果の受け取り、工事、支払いと工事後の申請、支給の7つの手順が、上から下へ並ぶ。3番の事前申請は緑で強調され、5番の工事は着工の位置として、濃い緑で示されている。 1 相談する 2 見積もりを頼む 3 工事の前に申請 4 確認の結果を受け取る 5 工事をする 6 支払い・工事後の申請 7 支給される
住宅改修の流れ。確認の結果が届いてから、着工するのが決まりです。書類の名前や手順の細かいところは、市区町村で違います

書類の名前や窓口は、市区町村で違います。たとえば、事前申請の書類を「事前協議書」と呼ぶ市(柏市)や、「工事前確認」と呼ぶ市(さいたま市)があります。

2. 事前申請に出す書類

工事の前に出す書類は、次の4つです。住宅の所有者がご本人でない場合は、所有者の承諾書も必要になります。誰が用意するかは、このあとの図にまとめました。

書類どんなもの
支給申請書住宅改修の内容、箇所、規模を書く申請書
工事費の見積書工事の費用を、内訳を分けて書いたもの。介護保険の対象の工事と、対象外の工事を分けて書きます
住宅改修が必要な理由書なぜ改修が必要か、どう改修するかを書いたもの
完成予定の状態がわかるもの日付入りの写真や、住宅の間取り図、簡単な図
所有者の承諾書住宅の所有者がご本人でない場合(賃貸など)に必要
書類を、誰が用意するか 支給申請書はご本人・ご家族、理由書はケアマネジャー等、工事の見積書は施工事業者、写真と間取り図は、ご本人・ご家族、ケアマネジャー等、施工事業者が分担、承諾書は住宅の所有者が用意する、という一覧の図。 ご本人・ ご家族 ケアマネ ジャー等 施工 事業者 住宅の 所有者 支給申請書 理由書 工事の見積書 写真・間取り図 承諾書 書類を、誰が用意するか(スマートフォン用) 支給申請書はご本人・ご家族、理由書はケアマネジャー等、工事の見積書は施工事業者、写真と間取り図は3者で分担、承諾書は住宅の所有者が用意する。 支給申請書 ご本人・ご家族 理由書 ケアマネジャー等 工事の見積書 施工事業者 写真・間取り図 3者で分担 ご家族・ケアマネジャー・施工事業者 承諾書 住宅の所有者(賃貸など)
書類ごとの、主な用意する人。ご家族がすべてを用意するわけではありません。市区町村によって違うことがあります

見積書は、国が標準の様式を示していて、複数の事業者から見積もりを取ることを、ケアマネジャーなどが利用者に説明することになっています(くわしくは、次の章)。受領委任払い(あとの章)を使うときは、委任状なども必要になります。書類の一覧は、市区町村の窓口やホームページにあります。

3. 見積書の見方と書き方

見積書は、施工事業者が作る書類です。ご家族やケアマネジャーが書く必要はありませんが、どこを見ればよいかを知っておくと、内容を確かめやすくなります。

見積書の様式は、国が、平成30年7月に、標準の様式として示しました(厚生労働省老健局の通知、老高発0713第1号)。国の通知では、見積書は、次のように作るものとされています。

国の様式と、記入のイメージ

国の様式(別紙2「住宅改修の見積様式」)は、次のとおりです。下の図は、国の様式に、手すりを1本付ける場合の記入を、青い字で書き込んだ例です。数字は、説明のための例で、実際の金額ではありません。

国の住宅改修の見積様式に、手すりの取付けの例が記入された図。種類は手すり、改修場所はトイレの便器横、材料費は手すり本体10,000円、施工費は取付け工事12,000円、小計22,000円、諸経費2,000円、合計24,000円、消費税2,400円、総合計26,400円
国の見積様式(別紙2)に、記入の例を書き込んだもの(青い字が記入例)。出典:厚生労働省の通知「居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について」別紙2。画面が狭いときは、横にスクロールできます

様式の列は、次のように使います。

こうして、材料費と施工費、諸経費を分けて書くことで、何にいくらかかるのかがわかります。介護保険の対象にならない工事を、同時に行うときは、対象の部分と対象外の部分を、わかるように分けて書きます(さいたま市の手引きの例)。

見積書を確かめるときのポイント

様式のファイル(Excelなど)は、市区町村が、ホームページで配っていることが多く、国の標準様式をもとにしています。たとえば、さいたま市は「介護保険様式集(給付)」で、住宅改修の見積書(参考様式)、理由書、写真貼付用紙などを公開しています。お住まいの市区町村の様式は、窓口やホームページで確認するのがおすすめです。

4. 理由書は、誰が書くか

理由書は、ご本人の身体の状態、希望、家の状況をふまえて、改修する箇所、改修の目標、期待される効果を、具体的に書くものです。国の通知では、ご本人の心身の状況、日常生活の動線、住宅の状況、福祉用具の導入状況などをふまえて、必要な工事の種類と、その選んだ理由を書くものとされ、標準の様式も示されています。

国の通知では、理由書を作る人は、基本的には、ケアマネジャー(介護支援専門員)や地域包括支援センターの担当職員とされています。ただし、市町村が行う福祉用具・住宅改修の支援事業などで、住宅改修の相談や助言をしている、福祉、保健・医療、建築の専門家も含まれる、とされています。

作成者として、次の人が挙げられています。

理学療法士は、国の概要の資料に、名前としては挙がっていません。理学療法士が、理由書を作れるかどうかは、「これに準ずる資格等」にあたるかも含めて、市区町村の扱いによるところがあります。たとえば、さいたま市の手引きでは、介護サービスを利用していない方は、ケアマネジャーや地域包括支援センターの職員、理学療法士、作業療法士、福祉住環境コーディネーター検定2級以上の人が、理由書を作れるとされています。

理由書を作れる人は、自治体によって違うことがあります。入院中の方や、介護サービスをまだ使っていない方は、担当のケアマネジャーが決まっていないことも多いので、誰に理由書を書いてもらえるかを、市区町村の窓口や、病院の相談員に、確認するのがおすすめです。

理由書に、動作の様子をどう書くかは、下のツールで、場面ごとに選びながら文章にできます。

関連ツール 住宅改修の理由書の作り方 困っている動作の様子と、身体の状況を選ぶと、身体・動作・工事・効果がつながった下書きになります。

理由書を書く人だけで、すべてを決める必要はありません。手すりの位置や高さ、段差をどう解消するかは、ご本人の動きで変わります。理学療法士などのリハビリ職は、理由書を書かなくても、ご本人の動作の評価や、手すりの位置についての意見を、ケアマネジャーや事業者に伝える形で関われます。考え方は、手すりの高さの決め方やトイレの手すりの付け方にまとめています。

5. 図面(間取り図)の書き方

事前申請に出す「完成予定の状態がわかるもの」について、国の通知では、便所、浴室、廊下などの箇所ごとの、改修前と改修後の予定の状態を、写真や簡単な図で示したものとされています。具体的には、日付入りの写真、または住宅の間取り図などが挙げられています。設計図のような、詳しい図は、通知では求められていません。

どんな工事が住宅改修の対象になるか(和式から洋式のトイレ、階段の手すり、20万円の考え方など)は、「住宅改修の対象になる工事と、ならない工事」にまとめています。

見取り図に何を書き込むか(描く範囲、番号、手すりや段差の書き方、差し戻されやすい点)は、記入例とあわせて「住宅改修の見取り図の書き方」にまとめています。

多くの場合は、次の3つを組み合わせて、手すりなどの位置を伝えます。

「壁の、この高さに付けてほしい」といった内容を、壁を横から見た図(立面図)などの、別の図面で示す決まりは、通知にはありません。複雑な工事や、市区町村、事業者の求めがある場合は、図が添えられることがあります。別の図面が必要かどうかは、市区町村の窓口や、施工事業者に確認するのがおすすめです。

自治体の手引きには、次のような書き方があります。

間取り図に書き込むときのポイントは、次のとおりです。

  1. 動線を描く:寝室からトイレ、浴室、玄関までの、日常の動きを、線でつなぎます。
  2. 改修する場所に印を付ける:手すりの位置と長さ、段差の位置と高さ、扉を替える場所などを、図に書き込みます。
  3. 寸法を添える:段差の高さ、扉の幅、廊下の幅など、工事に関わる寸法を書きます。必要な寸法や縮尺の決まりは、市区町村の書式で確認します。
平屋の間取り図。寝室からトイレへの夜の動線の点線、トイレと廊下の手すり(茶色の線)、玄関と浴室の段差の高さの印が描かれている
図面の例(かんたん間取り図メーカーで作成)。手すりは茶色の線、段差は赤い印、夜のトイレへの動きは点線の矢印で示しています

図の形式は市区町村で違うので、窓口で確認すると安心です。測る場所と描く順番は、家屋調査の間取り図の書き方にまとめています。図面づくりには、下のツールも使えます。

関連ツール かんたん間取り図メーカー 部屋、手すり、段差の印を置いて、間取り図を作り、画像として保存できます。 関連ツール 家屋調査の記録シート 場所ごとの寸法やメモ、写真を記録して、A4で印刷・PDF保存できます。

6. 写真の撮り方

写真は、事前申請のときに改修前、工事のあとの申請のときに改修後を出します。どちらも、原則として、撮影日がわかるものとされています。さいたま市の手引きには、次のような決まりがあります。

改修前と改修後は、箇所ごとに、同じ場所から撮ると、比べやすくなります。

工事の種類ごとの撮り方(手すり、段差、扉、床材)や、日付の決まり、よくある不備は、「住宅改修の写真の撮り方」にまとめています。

撮った写真に、手すりを付ける位置や、段差の寸法を書き込んで、写真貼付用紙にする方法もあります。

関連ツール 住宅改修の写真書き込みシート 工事前の写真に、手すりの位置、段差の寸法、番号を書き込んで、A4の写真貼付シートで印刷・PDF保存できます。
廊下の壁に、手すりを付ける予定の場所を示すオレンジのテープの帯が貼ってあり、女性がスマートフォンでその壁を撮っている
手すり:改修前の写真。取り付ける予定の場所に印(テープなど)をつけて、その壁が正面からはっきり写るように撮ります
玄関の上がり口の段差に、段の上から床までメジャーを垂らして高さを測る男性と、見守る女性
玄関の段差:改修前の写真。メジャーを当てて、段差の高さがわかるように撮ります

7. 工事のあとの書類と、お金の流れ

工事のあとに出す書類

工事が終わったら、次の書類を市区町村へ出します。

支払い方法:償還払いと受領委任払い

償還払いと受領委任払いの、お金の流れ 左は償還払い。ご本人が事業者に全額を支払い、あとで市区町村から、保険給付の分がご本人に支給される。右は受領委任払い。ご本人は自己負担の分(1〜3割)だけを事業者に支払い、保険給付の分は、市区町村から事業者に支払われる。 償還払い いったん全額を払う ご本人 事業者 事業者に全額を支払う ① 工事のあと 市区町村 ご本人 保険給付の分を支給 ② 申請を市区町村が確認したあと 受領委任払い 自己負担の分だけ払う ご本人 事業者 自己負担の分(1〜3割)を支払う ① 工事のあと 市区町村 事業者 保険給付の分を支払う ② 申請を市区町村が確認したあと 償還払いと受領委任払いの、お金の流れ(スマートフォン用) 償還払いは、ご本人が事業者に全額を支払い、あとで市区町村から保険給付の分が、ご本人に支給される。受領委任払いは、ご本人は自己負担の分だけを事業者に支払い、保険給付の分は、市区町村から事業者に支払われる。 償還払い いったん全額を払う ご本人 事業者 全額を支払う ① 工事のあと 市区町村 ご本人 保険給付の分を支給 ② 申請の確認のあと 受領委任払い 自己負担の分だけ払う ご本人 事業者 自己負担の分を支払う ① 工事のあと 市区町村 事業者 保険給付の分を支払う ② 申請の確認のあと
お金の流れの違い。受領委任払いは、登録をした施工事業者が使える方法です。どちらになるかは、契約のときに確認します

契約のときに、どちらの方法になるかを、事業者に確認するのがおすすめです。

支給される金額

支給の上限は、1人あたり20万円です(要支援、要介護の区分にかかわらず同じ額です)。保険給付は、原則として9割、所得に応じて8割、7割で、自己負担は1〜3割になります。20万円は上限で、使い切る前提ではありません。

自己負担の割合保険給付の上限20万円の工事の自己負担
1割18万円2万円
2割16万円4万円
3割14万円6万円

限度額の範囲内であれば、複数回に分けて申請できます。要介護状態区分が3段階以上重くなったとき、また、転居したときは、改めて20万円までの上限が設定されます。費用のめやすは、下のツールで確かめられます。

関連ツール 住宅改修と福祉用具の費用 手すりの取り付けなどの工事と、福祉用具の、自己負担の目安がわかります。

8. つまずきやすい点

出す前に、書類にもれがないかを、チェックして確かめる方法もあります。

関連ツール 住宅改修の提出前チェック表 理由書・見積書・図面・写真・承諾書を、項目ごとにチェックして確かめ、印刷・PDF保存できます。

9. 退院前に工事が必要なとき

入院中の方が退院するときに、家の改修が間に合っていないことがあります。やむを得ない事情がある場合には、工事の完成後に申請もできるとされています。その場合は、理由書などを、工事の完成後に出します。

入院中の申請の決まりは、自治体で違います。たとえばさいたま市の手引きでは、入院・入所中の方のための専用の理由書があり、事後の申請に、退院日がわかる書類が必要です。退院できなかった場合は、支給の対象外になります。

家屋調査のあとで、すぐに工事を考えるときは、着工の前に、必ず、市区町村の窓口とケアマネジャーに、扱いを確認するのがおすすめです。家屋調査で、何を見て、何が決まるかは、家屋調査のチェックリストにまとめています。

間に合わないときは、貸与(レンタル)で対応できることが多い

退院に間に合わないときの考え方 入院中から退院後へ向かう時間の線の上に、退院日がある。住宅改修は、相談から工事までに時間がかかり、工事の完了が、退院のあとになることがある。福祉用具の貸与、たとえば置き型の手すりなどは、退院の前から手配でき、退院後すぐに使える。 入院中 退院後 退院日 住宅改修(相談 → 申請 → 確認 → 工事) 工事の完了は、退院のあとになることも 福祉用具の貸与(置き型の手すりなど) 退院の前から手配できるので、退院後すぐに使えます 退院に間に合わないときの考え方(スマートフォン用) 縦の時間の線で、上が入院中、下が退院後。途中に退院日がある。左の箱の住宅改修は、相談から工事までに時間がかかり、工事の完了が、退院のあとになることがある。右の箱の福祉用具の貸与、たとえば置き型の手すりなどは、退院の前から手配でき、退院後すぐに使える。 入院中 退院後 住宅改修 相談から 工事まで 時間がかかる 福祉用具 の貸与 置き型の 手すりなど 退院の前から 手配できる 退院後すぐ 使える 退院日 完了は退院の あとになる こともある
退院に工事が間に合わないときは、置き型の手すりなどの貸与で、つなぐことができます

申請や確認、工事の手配には、時間がかかります。そのため、退院までに、工事が間に合わないことがあります。そのようなときは、置き型の手すりなど、福祉用具の貸与(レンタル)で対応できる場合が多いです。工事をしない手すりは、要支援1の方から借りられます。借りられる用具は福祉用具のレンタル(貸与)の対象と選び方、玄関の置き型の手すりは玄関の上がり框の段差をどうする?で紹介しています。

在宅に戻った初期は、住宅改修を最小限にして、貸与を優先する考え方もあります。家での暮らしぶりを見ながら、必要な工事を決めていくこともできます。くわしくは、家屋調査のチェックリストの「住宅改修と、貸与から始める考え方」にまとめています。

理学療法士の視点から

退院までに工事が間に合わないことは、現場ではよくあります。そのときは、焦って工事を決めるより、置き型の手すりを借りて、しばらく家で暮らしてみるのも一つの方法です。実際に暮らしてみると、どこで手をつくか、どの向きで立ち上がるかが分かり、工事で付ける手すりの位置や長さを、決めやすくなります。

10. よくある質問

工事のあとで申請しても、費用は支給されますか?

住宅改修は、工事の前に申請して確認を受けるのが決まりです。やむを得ない事情があるときは、工事のあとに申請できるとされています(どんな場合があたるかは、市区町村が判断します)。自己判断で着工せず、先に市区町村の窓口やケアマネジャーに相談するのがおすすめです。

理由書は、誰が書きますか?

国の通知では、基本的には、ケアマネジャーや地域包括支援センターの担当職員とされ、市町村が行う支援事業で相談・助言をしている、福祉、保健・医療、建築の専門家も含まれます。作業療法士、福祉住環境コーディネーター検定試験2級以上の資格をもつ人、その他これに準ずる資格等をもつ人も挙げられています。理学療法士は、国の資料に名前としては挙がっていませんが、市区町村によっては作成できます(たとえばさいたま市では、介護サービスを利用していない方は、理学療法士や作業療法士なども作成できます)。誰が書けるかは、市区町村の窓口や病院の相談員に確認するのがおすすめです。

図面は、手書きでもよいですか? 別の図面も必要ですか?

設計図のような詳しい図は、国の通知では求められておらず、写真や簡単な図で示すこととされています。日常の動線と、改修する場所がわかる簡単な見取り図で足りる自治体が多いようです。壁を横から見た図(立面図)などの別の図面が必要かどうかは、市区町村や施工事業者によって違うので、確認すると安心です。決まった書式がある場合は、同じ内容を説明できる別の平面図で替えられるかどうかも、窓口で確認できます。

写真は、いつ、どのように撮ればよいですか?

改修前の写真は事前申請のときに、改修後の写真は工事のあとの申請のときに出します。どちらも、原則として、撮影日がわかるものとされています。スマートフォンのカメラの設定や、日付を入れられるアプリを使う方法があります。さいたま市の手引きでは、撮影したあとに日付を足した写真は認められないとされています。日付の入れ方や確認の仕方は、市区町村で違うことがあるので、窓口に確認すると安心です。

賃貸の家でも、住宅改修はできますか?

できます。住宅の所有者がご本人でない場合は、所有者の承諾書が必要です。市区町村によっては、賃貸契約書の写しも求められます。まずは、所有者や管理会社に相談し、市区町村の窓口やケアマネジャーに、必要な書類を確認するのがおすすめです。

20万円は、1回で使い切らないといけませんか?

使い切る前提のものではありません。支給の上限は、1人あたり20万円で、限度額の範囲内であれば、複数回に分けて申請できます。要介護状態区分が3段階以上重くなったときや、転居したときは、改めて20万円までの上限が設定されます。

出典・参考にした資料

この記事は一般的な内容です。制度や書式、運用は、変わることがあり、市区町村で違います。申請の前に、担当のケアマネジャーや、お住まいの市区町村の窓口で、最新の内容をご確認ください。