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介護報酬改定2027(令和9年度)リハビリの論点|通所リハ・訪問リハ・老健の対応案と、いつ決まるか令和8年10〜11月の介護給付費分科会で示された案。決まったことはまだありません

監修:やまねこ(運動器認定理学療法士・リハビリテーション科主任)
公開日:2026年11月3日/最終確認日:2026年11月3日/出典(14件)

令和9年度(2027年度)の介護報酬改定に向けて、社会保障審議会の介護給付費分科会では、令和8年10月からサービスごとの議論が進んでいます。通所リハ(10月14日)、訪問リハ(10月19日)、介護老人保健施設と介護医療院(11月2日)の回で、リハビリに関わる「対応案」が示されました。

通所リハ・訪問リハ・老健・訪問看護ステーションで働くリハビリ職と管理者、そして患者さんをこれらのサービスへ送り出す病院のリハビリ職に向けて、案の内容をサービスごとに並べます。いまはすべて案の段階です。決まったものは、決まった時点でこのページを書き直します。

このページの見方
  • 決まり告示や通知に書いてあること(令和9年度の改定では、まだありません)
  • 議論中分科会の資料に「対応案」として示されていて、まだ決まっていないこと
  • 確かめ先資料から読み取れないこと。厚生労働省の資料や、事業所の指定を受けた都道府県・市の案内で確かめるのがおすすめです

1. まず結論(早見表)

議論中どれも「〜してはどうか」という対応案で、単位数や算定要件の細かい中身は示されていません。

サービス示されている案
通所リハリハマネ加算の算定要件に、活動・参加の目標とADL・IADL訓練を含む計画づくりを明確にする。生活行為向上リハ実施加算は、別の計画をやめて通所リハ計画に書く。退院時共同指導加算の対象に、老健・介護医療院の退所者を加える
訪問リハリハマネ加算と退院時共同指導加算は通所リハと同じ案。事業所医師の診療を基本にして、診療未実施減算には適用の猶予期間をおく。猶予期間は、この減算とリハマネ加算の併算定を不可にする
老健初期加算(Ⅰ)の対象を、急性期の一般病棟以外の病棟からの退院にも広げる。在宅復帰・在宅療養支援等指標の見直し。地域リハビリテーションへの関わりを評価する。短期集中リハと認知症短期集中リハの要件をそろえる。試行的退所時指導加算は廃止
介護医療院退所前訪問指導加算・退所後訪問指導加算・在宅復帰支援機能加算を統合・整理する
訪問看護理学療法士等の訪問について、役割をふまえた評価の見直しが論点。具体的な案はまだない

2. いつ決まるか

議論中いまは、分科会でサービスごとに論点と対応案を話し合う段階です。令和6年度の改定では、令和5年12月19日に審議報告がまとまり、そのあと報酬の案の諮問・答申、告示・通知・Q&Aの順に進みました。施行は、訪問看護・訪問リハ・居宅療養管理指導・通所リハが令和6年6月1日、それ以外のサービスが4月1日でした。

確かめ先令和9年度の改定の日程は、今回見た資料からは確かめられていません。厚生労働省の分科会のページで、開催案内を確かめるのがおすすめです。日程がわかり次第、このページに書き足します。

令和8年10月に示された論点は、サービスの区切りごとに、次のように出ています。

3. 通所リハ(第270回)

議論中論点は2つです。

論点① リハビリテーションマネジメントの推進

いまの要件と単位数は リハマネ加算の算定要件 に整理しています。

論点② 退院時共同指導加算の拡充

いまの加算の中身は 退院時リハビリテーション指導料・介護支援等連携指導料の算定要件 の記事の第8章にあります。

通所介護の資料で、通所リハにも触れられていた案

第270回の通所介護の資料(資料1)には、次の3つについて「通所リハビリテーションについても同様に検討してはどうか」と書かれています。

この3つは、通所リハの資料(資料3)の論点には入っていません。確かめ先通所リハでどう扱われるかは、今後の審議報告や告示で確かめます。

委員の意見として、リハビリテーション・栄養・口腔の一体的取組の事務負担、リハビリテーション提供体制加算の「常時25:1」の考え方、通所リハの収支差率の低さと基本報酬の見直し、が出ています。これらは意見で、対応案としては示されていません。

4. 訪問リハ(第271回)

議論中論点は4つです。

論点①② リハビリテーションマネジメントの推進、退院時共同指導加算の拡充

通所リハと同じ案です。算定率(事業所ベース)はリハマネ加算のイ16.2%・ロ30.6%、退院前カンファレンスに参加している事業所は、医療機関の退院で29.2%、老健の退所で27.6%でした。

論点③ 事業所医師の関与の促進

論点④ 住まいの形態に合わせたサービス提供の報酬

同一建物減算の話です。高齢者の住まいに関する別の回で説明と議論をする予定、と資料に書かれています。

委員の意見として、介護予防訪問リハの12月超減算の算定率が高いこと、認知症短期集中リハビリテーション実施加算の算定時期が、サービス開始時でよいのか、が出ています。これらは意見で、対応案としては示されていません。

5. 老健・介護医療院(第273回)

議論中老健の資料(資料2)には論点が10あり、そのうちリハビリに関わる主なものは、次の5つです。

初期加算(Ⅰ)の見直し

在宅復帰・在宅療養支援等指標の見直し

地域貢献活動とリハビリテーションの推進

短期集中リハビリテーション関連加算の見直し

試行的退所時指導加算の廃止

介護医療院(資料3)

関係団体の要望として、リハビリテーション専門職団体協議会は入所中の車いすの個別調整や継続的なフォローへのリハビリ専門職の関与の評価を、全国リハビリテーション医療関連団体協議会は、短期集中リハビリテーション実施加算の対象疾患に再肺炎と心不全を追加することなどを挙げています。これらは要望で、対応案としては示されていません。

6. 訪問看護の理学療法士等の訪問

議論中第271回の訪問看護の資料では、論点③「期待される役割を踏まえた評価の見直し」の中で、理学療法士等による訪問看護が取り上げられています。「サービスの提供体制や実績等を踏まえた評価の見直しについてどのように考えるか」という書き方で、減算の幅や新しい要件の具体的な案は、まだ示されていません。

データや、これまでの改定の流れは 訪問看護のリハ職の訪問は令和9年度改定でどうなる? に書いています。

7. 病院のリハビリ職との接点

案のうち、病院から介護のサービスへつなぐ場面に関わるのは、次の2つです。

病院側の点数(退院時リハビリテーション指導料・介護支援等連携指導料など)は、退院時の指導料の記事 にまとめています。

8. 論点と、いまの加算の対応表

示された案いまの加算など
リハマネ加算の算定要件の明確化リハマネ加算(通所リハのイは同意から6月以内560単位/月、訪問リハのイは180単位/月など)
リハマネ加算の算定要件
退院時共同指導加算の対象の拡大退院時共同指導加算(600単位/回)
退院時の指導料(第8章)
訪問リハの診療未実施減算診療未実施減算
このページの第4章
訪問看護の理学療法士等の訪問理学療法士等の訪問の減算
訪問看護のリハ職の訪問
老健の初期加算(Ⅰ)・短期集中リハ・試行的退所時指導加算初期加算(Ⅰ)(60単位/日)、短期集中リハビリテーション実施加算、認知症短期集中リハビリテーション実施加算、試行的退所時指導加算
このページの第5章

移行支援加算(移行支援加算の算定要件)は、第270・271回の通所リハ・訪問リハの資料に、見直しの案は載っていませんでした。

よくある質問

令和9年度の改定は、いつから始まりますか

今回見た資料には、施行の時期は書かれていませんでした。令和6年度の改定では、訪問看護・訪問リハ・居宅療養管理指導・通所リハが令和6年6月1日、それ以外のサービスが4月1日でした。令和9年度の施行の時期は、厚生労働省の分科会のページや、決まったあとの告示・通知で確かめることをおすすめします。

このページにある案は、そのまま決まりますか

対応案は「〜してはどうか」という提案で、分科会で委員が意見を述べたあと、審議報告や答申で内容が変わる可能性があります。このページでは、案の段階の内容に「議論中」の札をつけています。

出典・参考にした資料

出典を見る(14件)

個別の算定の判断は、告示・通知の原文と、事業所の指定を受けた都道府県・市の案内で確かめることをおすすめします。