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リハビリテーション総合計画評価料の算定要件|1と2の違い・初回と2回目以降・計画書の様式令和8年度診療報酬改定。説明する人、署名、算定できる月

監修:やまねこ(運動器認定理学療法士・リハビリテーション科主任)
公開日:2026年10月28日/最終確認日:2026年10月28日/出典(10件)

令和8年度の診療報酬改定(2026年6月施行)で、リハビリテーション総合計画評価料は点数が「初回」と「2回目以降」に分かれました。計画書の様式は別紙様式21にまとまり、説明する人や署名の決まりも変わっています。

総合計画評価料は、多職種での評価や説明の記録など、人が要件を確かめて算定する場面の多い項目です。評価料1と2の使い分け、初回と2回目以降の数え方、算定できる月、計画書の書き方と説明のしかたを、原文の場所をそえて整理します。

このページの見方
  • 決まり告示(医科点数表)と留意事項通知・様式に書いてあること
  • 国の解釈厚生労働省の疑義解釈資料で答えが示されていること
  • 確かめ先疑義解釈で答えが出ていないこと。地方厚生(支)局に確かめるのがおすすめです
評価料1300点初回。2回目以降は240点
評価料2240点初回。2回目以降は196点
算定の回数1回患者1人につき1か月に

令和8年度診療報酬改定の医科点数表 H003-2。

1. まず結論

2. 令和8年度の改定で変わったこと

改定の前(令和6年度)とあと(令和8年度)を並べました。

項目令和6年度令和8年度(2026年6月から)
評価料1300点初回300点、2回目以降240点
評価料2240点初回240点、2回目以降196点
計画書の様式別紙様式23か、別紙様式21の6に決められた項目を組み合わせた様式別紙様式21か、これに準じた様式。改定前の別紙様式21の6・23を使ってもよい
説明する人実施計画書の説明は、医師が行う必要があるとされていた医師か、医師の指示を受けた看護師・PT・OT・ST。回復期・特定機能病院リハビリテーション病棟の患者は医師
署名署名を求める前提で、署名が難しい場合の例外があった不要。写しに説明日・説明者がなければ診療録に書く
目標設定等支援・管理料あり。要介護被保険者等で算定していないと、一定の期間のあとに疾患別リハが減算廃止。減算もなくなった

表は、横にずらして見られます。

決まり点数の見直しは「リハビリテーションに係る書類の簡素化」の観点からとされ、複数あった計画書の様式の統一と合わせて行われました。

医科点数表 H003-2。留意事項通知 第7部 通則4・4の4、H003-2(2)(4)。中央社会保険医療協議会「個別改定項目について」Ⅲ-4-⑤。説明する人の改定前の扱いは、疑義解釈資料(その1)(令和2年3月31日)問121(疑義解釈資料(その2)(令和8年4月1日)問73で廃止)

3. 評価料1と2の違い

決まりどちらも、医師・看護師・PT・OT・STなどの多職種が共同してリハビリテーション計画を作り、それにもとづいてリハビリを行った場合に、1か月に1回算定します。分かれ目は、患者が「介護リハビリテーションの利用を予定している患者」に当たるかどうかです。

区分対象の患者届出の区分
評価料1心大血管・呼吸器・がん患者・認知症患者リハの患者。脳血管・廃用・運動器リハでは、介護リハビリテーションの利用を予定している患者以外心大血管(Ⅰ)、脳血管(Ⅰ)(Ⅱ)、廃用(Ⅰ)(Ⅱ)、運動器(Ⅰ)(Ⅱ)、呼吸器(Ⅰ)、がん患者、認知症患者
評価料2脳血管・廃用・運動器リハで、介護リハビリテーションの利用を予定している患者脳血管(Ⅰ)(Ⅱ)、廃用(Ⅰ)(Ⅱ)、運動器(Ⅰ)(Ⅱ)

表は、横にずらして見られます。

決まり「介護リハビリテーションの利用を予定している患者」は、要介護被保険者等で、各疾患別リハの標準的算定日数の3分の1を過ぎた時期にリハビリを行っている患者をいいます。たとえば運動器リハ(標準的算定日数150日)なら、50日を過ぎた時期からです。

脳血管(Ⅲ)・運動器(Ⅲ)・廃用(Ⅲ)・心大血管(Ⅱ)・呼吸器(Ⅱ)は、評価料1・2の届出の区分に入っていません。この区分の届出だけの病院では、総合計画評価料は算定できません。

医科点数表 H003-2 注1・注2、留意事項通知 H003-2(3)

4. 初回と2回目以降の数え方

令和8年度に「2回目以降」ができたことで、どこから数えるかの問いが続けて出ています。

疑義解釈資料(その1)(令和8年3月23日)問41・42・44。疑義解釈資料(その12)(令和8年9月2日)問11・12

数え方の単位は「病院」と「疾患」で、他院での算定は数えない、と覚えておくと迷いにくくなります。同じ病院の中で病棟を移った場合については、「8. 加算と、答えが出ていない点」に書きました。

5. 算定できる月と回数

1か月に1回まで

決まり評価料1・2とも、患者1人につき1か月に1回に限り算定します。同じ月に2回は算定できません。

医科点数表 H003-2 注1・注2

計画書を作っただけでは算定できない

決まり総合計画評価料は、定期的な医師の診察と、運動機能検査や作業能力検査などの結果にもとづいて、多職種が共同で総合実施計画書を作り、それにもとづいて行ったリハビリの効果や実施方法を共同で評価した場合に算定します。

国の解釈算定できるのは、多職種が共同して評価を行った時点です。計画書を作った月と評価をした月がちがうときは、評価をした月に算定します。

国の解釈がん患者リハ料と認知症患者リハ料を算定するときは、評価の前でも、多職種で総合実施計画書を作った時点で算定できます。この場合は、算定から7日以内に、効果や実施方法を多職種で評価します。

留意事項通知 H003-2(1)。疑義解釈資料(その1)(令和6年3月28日)問195。疑義解釈資料(その2)(令和8年4月1日)問72

毎月算定するには、毎月、多職種での評価が要ります。別紙様式21の2枚目の最後には「計画評価実施日(評価実施後に記載すること。)」の欄があります。評価をした日をここに書いておくと、算定した月との対応があとから追いやすくなります。

6. 計画書(別紙様式21)の書き方

2枚で1つの様式

決まり総合実施計画書は、別紙様式21か、これに準じた様式を使います。改定前の別紙様式21の6や23(これを参考にした様式も含みます)を使ってもよいとされています。記載は、実施計画に足りない点がないように気をつけたうえで、患者や家族の理解に役立つように配慮します。

留意事項通知 H003-2(4)

面主な欄
1枚目
実施計画書(総合実施計画書)
算定病名・発症日・手術日・リハ開始日、心身機能・構造、基本動作、日常生活活動(BIかFIMのどちらかを必ず)、栄養、口腔、社会保障サービスの申請状況、目標(1か月以内・退院時)、予定入院期間・退院先、治療方針と内容、作成者、説明日・説明者
2枚目
総合実施計画書
これまでの実施歴・障害の受容・本人と家族の希望、参加と活動の目標と具体的なアプローチ、同居家族・住環境、嚥下状態、本人・家族への指導内容、介護保険・障害福祉サービスとの連携、退院後の生活の注意点、自由記載欄、計画評価実施日

表は、横にずらして見られます。

別紙様式21の実物を見る(1枚目・2枚目)
別紙様式21 リハビリテーション実施計画書(総合実施計画書)の1枚目
1枚目:リハビリテーション実施計画書(総合実施計画書)。画像をタップすると大きく開きます
別紙様式21 リハビリテーション総合実施計画書の2枚目
2枚目:リハビリテーション総合実施計画書(総合計画評価料を算定するときに作る面)

厚生労働省 令和8年度診療報酬改定「様式(医科)」(6月19日の訂正後)別紙様式21(PDFの49〜50ページ)を画像にしたものです。原本は 様式(医科)のPDF(厚生労働省)から開けます。

決まり2枚目には「リハビリテーション総合計画評価料を算定する場合はこの面も作成すること」と書かれています。疾患別リハの実施計画書は1枚目で、総合計画評価料を算定するときに2枚目を加える作りです。

令和8年度診療報酬改定 様式(医科)別紙様式21

様式の中の決まり

令和8年度診療報酬改定 様式(医科)別紙様式21

排尿ケアの計画を計画書に書く場合のことは、排尿自立支援加算の記事にまとめています。

疾患別リハの実施計画書との関係

決まり疾患別リハの実施計画書は、リハビリ開始後、原則7日以内、遅くとも14日以内に作ります。作ったときと、その後3か月に1回以上、患者か家族等に説明して交付し、写しを診療録に添付します。計画書の作成と説明にかかった時間は、疾患別リハの訓練時間(単位)に含みません。

留意事項通知 第7部 通則4・5

計画書は、家族に渡される書類でもあります。家族が計画書をどう読むかは、ご家族向けのリハビリの計画書の見方に書いています。患者や家族へ説明するときに、見る場所を伝える手がかりになります。

7. 説明と交付のしかた

だれが説明するか

決まり医師とその他の職種が共同して総合実施計画書を作り、医師か、医師の指示を受けた看護師・PT・OT・STが患者に説明して交付し、写しを診療録に添付します。回復期リハビリテーション病棟入院料と特定機能病院リハビリテーション病棟入院料を算定している患者では、説明して交付するのは医師です。

留意事項通知 H003-2(2)、第7部 通則4

国の解釈計画書を作った医師が、医師以外の職種が説明してよいと判断した症例について、文書か口頭で、計画書の説明を医師以外が行ってよいと指示します。この指示を診療録に書くことは、必ずしも要らないとされています。

国の解釈医師の指示を受けたPT等が説明するときも、情報通信機器を使ってよいとされています。

疑義解釈資料(その2)(令和8年4月1日)問71・73

だれに説明するか

決まり計画書は、原則として患者本人に説明して交付します。説明の理解が難しい患者でも、疾患別リハを初めて行うとき(新しい疾患で別の疾患別リハを始めるときを含みます)は本人に説明し、その後は理解の状況に応じた説明に努めながら、家族等に説明してもよいとされています。家族等への説明には、情報通信機器を使ってもかまいません。

留意事項通知 第7部 通則4の4

署名と記録

留意事項通知 H003-2(2)、第7部 通則4・4の4。疑義解釈資料(その1)(令和8年3月23日)問43。疑義解釈資料(その8)(令和8年6月17日)問12

だれが説明するか、説明日と説明者をどこに書くかは、病棟や職種ごとにばらつきやすいところです。電子カルテの計画書の書式に説明日・説明者の欄があるか、医師の指示をどう受けるかを、病院の中で決めておくのがおすすめです。

8. 加算と、答えが出ていない点

入院時訪問指導加算(150点)

決まり回復期リハビリテーション病棟入院料を算定する患者について、病棟に入院する日の前7日以内か入院後7日以内に、医師・看護師・PT・OT・STのうち1名以上が、退院後に生活する家などを訪問します。病状、住環境(家屋の構造、段差、手すりの場所、近くの店までの距離など)、家族の状況、住環境の希望を集めて評価し、総合実施計画を作った場合に、入院中に1回150点を加算します。

医科点数表 H003-2 注3、B007 注1。留意事項通知 H003-2(5)〜(8)

退院前の訪問は、退院前訪問指導料の記事にまとめています。

運動量増加機器加算(150点)

決まり脳卒中や脊髄障害の急性発症に伴う上肢・下肢の運動機能障害の患者に、運動量増加機器を使ったリハビリ計画を作って脳血管疾患等リハを行った場合に、上肢・下肢それぞれ150点を加算します。計画書の2枚目に、加算を算定するときの欄があります。くわしくは、この連載の次の記事で取り上げる予定です。

医科点数表 H003-2 注4。留意事項通知 H003-2(9)(10)

答えが出ていない点と、確かめ先

疑義解釈(令和8年度の その1〜その13、2026年9月25日まで)で、次の点の答えは見当たりませんでした。

確かめ先疑義解釈で答えが出ていないとき

病院の所在地を受け持つ地方厚生(支)局の医療課(指導監査課)に確かめるのがおすすめです。問い合わせた日・相手・答えを記録しておくと、病院の中で運用をそろえるときや、あとで説明するときに役立ちます。

新しい疑義解釈が出たときや、次の改定(令和10年度)に向けた議論が始まったときは、このページに書き足します。

よくある質問

総合計画評価料は、同じ月に2回算定できますか

算定できません。評価料1・2とも、患者1人につき1か月に1回に限るとされています(医科点数表 H003-2 注1・注2)。

他の病院で算定していた患者が転院してきたら、初回と2回目以降のどちらですか

自院で同じ疾患のリハビリに初めて算定するときは、他の病院での算定の有無にかかわらず「初回」です(疑義解釈資料(その1)(令和8年3月23日)問41)。

計画書を作った月と、多職種で評価した月がちがうときは、どちらの月に算定しますか

評価を行った月に算定します(疑義解釈資料(その2)(令和8年4月1日)問72)。

PTが計画書を説明するとき、医師の指示を診療録に書く必要はありますか

医師は文書か口頭で指示し、その指示を診療録に書くことは必ずしも要らないとされています(疑義解釈資料(その2)(令和8年4月1日)問73)。回復期リハビリテーション病棟と特定機能病院リハビリテーション病棟の患者は、医師が説明します。

計画書に患者や家族の署名は要りますか

令和8年度の改定で、署名は不要になりました。計画書の写しに説明日と説明者が書かれていなければ、診療録に書きます(留意事項通知 H003-2(2))。

出典・参考にした資料

出典を見る(10件)

個別の算定の判断は、告示・通知の原文と、地方厚生(支)局の案内で確かめることをおすすめします。