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二次性骨折予防継続管理料の算定要件|1・2・3の違い、院内研修と届出令和8年度診療報酬改定。転棟・転院で「2」が算定できない場合

監修:やまねこ(運動器認定理学療法士・リハビリテーション科主任)
公開日:2026年10月28日/最終確認日:2026年10月28日/出典(12件)

二次性骨折予防継続管理料は、大腿骨近位部骨折の患者に、次の骨折を防ぐための骨粗鬆症の評価と治療を続けたときの管理料です。手術をした病院、リハビリの病棟、外来と、患者が移る先ごとに1・2・3の区分があります。

どの区分を算定できるかは、病棟の種類と、前の病院で何を算定したかで変わります。転棟や転院のたびに、人が要件を確かめる場面の多い項目です。3つの区分の違い、施設基準と院内研修、「2」が算定できない場合、令和8年度の改定で変わったことを、原文の場所をそえて整理します。

このページの見方
  • 決まり告示(医科点数表)と留意事項通知・施設基準の通知に書いてあること
  • 国の解釈厚生労働省の疑義解釈資料で答えが示されていること
  • 学会の資料通知が「沿うこと」としている、日本骨粗鬆症学会などの資料に書いてあること
  • 確かめ先疑義解釈で答えが出ていないこと。地方厚生(支)局に確かめるのがおすすめです
管理料11,000点手術をした入院中に1回
管理料2750点リハビリ等の病棟で入院中に1回
管理料3500点外来で月1回、1年まで

令和8年度診療報酬改定の医科点数表 B001の34。点数は令和6年度から変わっていません。

1. まず結論

2. 1・2・3の区分と点数

区分対象の患者と算定する場所回数
管理料1
1,000点
届け出た病棟に入院し、大腿骨近位部骨折の手術を行った患者その入院中に1回
管理料2
750点
届け出た病棟に入院している患者で、ほかの病院で管理料1を算定した患者その入院中に1回
管理料3
500点
届け出た病院の外来の患者で、管理料1を算定した患者初回算定日の属する月から1年まで、月1回

表は、横にずらして見られます。

決まりどの区分も、骨粗鬆症の計画的な評価と治療等を行った場合に算定します。管理料1は「二次性骨折の予防を目的として」、管理料2・3は「継続して」行う場合です。

医科点数表 B001の34 注1〜注3。留意事項通知 B001の34(1)

管理料3の条件は「管理料1を算定した患者」で、管理料2を算定したかどうかは条件に入っていません。手術をした病院から直接自宅に帰り、近くの診療所に通う患者でも、その診療所が届け出ていれば管理料3の対象になります。

3. 算定要件(何をすれば算定できるか)

2つのガイドラインに沿った評価と治療

留意事項通知 B001の34(4)〜(7)

告示と通知に書かれているのは「ガイドラインに沿った評価と治療」までで、検査の数や治療薬の種類は指定されていません。評価と治療の中身は、通知が示す2つの資料の側に書かれています。

FLSクリニカルスタンダードに書かれていること

学会の資料FLSクリニカルスタンダードは、日本骨粗鬆症学会と日本脆弱性骨折ネットワークが監修した資料です(2019年6月に初版、2026年1月30日に第4版)。通知は版を指定していません。第4版では、評価と治療は次のように書かれています。

留意事項通知 B001の34(4)(5)。FLSクリニカルスタンダード 第4版(2026年1月30日)

転倒リスクの評価と転倒予防は、リハビリ職の仕事と重なります。くわしくは「7. リハビリ職がかかわるところ」に書きました。

4. 施設基準と届出、院内研修

3つの職種の体制

決まり次の職種が連携して診療を行う体制が要ります。施設基準の職種に、リハビリ職は入っていません。

特掲診療料の施設基準等の通知 第4の13 1(1)(2)

国の解釈薬剤師の連携先の「地域の保険医療機関等」には、地域の保険薬局も含まれます。

疑義解釈資料(その1)(令和4年3月31日)問140

院内研修は年1回以上

決まり「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」と「FLSクリニカルスタンダード」を参照したうえで、院内職員を対象に「骨粗鬆症に対する知識の共有とFLSの意義について」の研修会を年1回以上行います。

決まり新しく届け出る病院は、届出の日から1年以内に研修会を開くことが決まっていれば、この要件を満たすとされます。届出のときに、開催予定日がわかる書類を添付します。届出書の添付書類(様式5の13)には、研修会の目的、参加した職員名、開催日時などの概要を添付する欄があります。

特掲診療料の施設基準等の通知 第4の13 1(3)、2(2)、様式5の13

届け出る病棟と区分

区分届出ができる医療機関・病棟
管理料1急性期病院一般入院基本料、急性期一般入院基本料、地域一般入院基本料、7対1・10対1入院基本料(特定機能病院の一般病棟・専門病院)、有床診療所入院基本料、地域包括医療病棟入院料のいずれかの届出がある医療機関
管理料2有床診療所入院基本料、地域包括ケア病棟入院料、地域包括ケア入院医療管理料、回復期リハビリテーション病棟入院料、回復期リハビリテーション入院医療管理料のいずれかの届出がある医療機関の病棟。有床診療所は、運動器リハビリテーション料(Ⅰ)か(Ⅱ)の届出も要る
管理料3病棟の指定はなし(外来)

表は、横にずらして見られます。

特掲診療料の施設基準等の通知 第4の13 1(5)〜(7)。届出は様式5の13(同 2(1))

疑義解釈資料(その1)(令和4年3月31日)問141・142

5. 「2」が算定できない場合と、病棟ごとの包括の扱い

同じ病院の転棟、特別の関係の病院への転院

決まり管理料1を算定した患者が、次のどちらかに移った場合、管理料2は算定できません。

留意事項通知 B001の34(2)。「特別の関係」は留意事項通知 第2部 通則7(3)の定義によります

急性期の病棟と回復期リハビリテーション病棟や地域包括ケア病棟をあわせ持つ病院では、手術のあと院内の回復期の病棟に移った患者に管理料2は算定できません。管理料2を算定できるのは、ほかの病院(特別の関係にない病院)で手術を受け、管理料1を算定されて転院してきた患者です。

管理料3との同じ月の制限

決まり管理料1か2を算定した患者が退院し、入院していた病院か、その病院と特別の関係にある病院の外来を受診した場合、管理料1か2を算定した月と同じ月には、管理料3を算定できません。

留意事項通知 B001の34(3)

病棟ごとの包括の扱い

病棟二次性骨折予防継続管理料の扱い
回復期リハビリテーション病棟管理料2は入院料に含まれず、別に算定する
地域包括ケア病棟管理料2は入院料に含まれず、別に算定する
地域包括医療病棟医学管理等のうち B000〜B001-3-3 は入院料に含まれないため、B001の34も別に算定する

表は、横にずらして見られます。

医科点数表 A308 注3、A308-3 注7、A304 注5

回復期リハビリテーション病棟や地域包括ケア病棟は、多くの医学管理料が入院料に含まれます。管理料2は、その外に置かれている項目の一つです。転院してきた大腿骨近位部骨折の患者で、前の病院が管理料1を算定していれば、受け入れた病棟で算定できるかを確かめておくのがおすすめです。

6. 令和8年度の改定で変わったこと

改定の前(令和6年度)とあと(令和8年度)を並べました。

項目令和6年度令和8年度(2026年6月から)
点数1:1,000点、2:750点、3:500点変更なし
長期処方・リフィル処方箋の掲示なし施設基準と留意事項通知に追加。新たな届出は要らない
管理料1の対象の入院料急性期一般入院基本料など令和8年度に新しくできた急性期病院一般入院基本料も対象
骨塩定量検査(D217)4か月に1回原則1年に1回。治療を始めて1年以内、新たな骨折などは4か月に1回

表は、横にずらして見られます。

長期処方・リフィル処方箋の掲示

決まり長期処方とリフィル処方箋の活用を進める見直しで、特定疾患療養管理料などとあわせて、二次性骨折予防継続管理料の施設基準にも「患者の状態に応じ、28日以上の長期の投薬を行うこと又はリフィル処方箋を交付することについて、当該対応が可能であることを見やすい場所に掲示すること」が加わりました。施設基準が変わった項目のうち、届出が要らないものの一覧に入っています。

中央社会保険医療協議会「個別改定項目について」長期処方・リフィル処方箋の活用に係る医学管理料等の見直し。特掲診療料の施設基準等の通知 第4の13 1(4)、表3。留意事項通知 B001の34(7)

骨塩定量検査の回数

決まり骨塩定量検査は、4か月に1回から、原則1年に1回になりました。次のどれかに当たる患者は、4か月に1回のままです。

医科点数表 D217 注。留意事項通知 D217(1)。中央社会保険医療協議会「個別改定項目について」骨塩定量検査の算定要件の見直し

管理料の評価に骨量測定が入っているので、外来で管理料3を算定する患者の検査の間隔に関係します。大腿骨近位部骨折のあとに骨粗鬆症の治療を始めた患者は、治療を始めてから1年のあいだは4か月に1回です。

疑義解釈と、次の改定に向けた議論

令和6年度の疑義解釈(その1)と令和8年度の疑義解釈(その1〜その13、2026年9月25日まで)に、二次性骨折予防継続管理料の問はありませんでした。令和4年度に出た問(このページで使った問140〜142)を廃止するという記載も、この中には見当たりません。次の改定(令和10年度)に向けた見直しの議論は、2026年10月の時点で見つかっていません。議論が始まったら、このページに書き足します。

7. リハビリ職がかかわるところ

施設基準の職種にリハビリ職は入っていません。ただ、評価と治療の中身がそろえてあるFLSクリニカルスタンダードには、転倒リスクの評価と転倒予防が入っています。リハビリ職が日ごろ行っている評価と重なります。

転倒リスクの評価と転倒予防

FLSクリニカルスタンダード 第4版(2026年1月30日)ステージ2〜4、教育と情報提供。日本骨粗鬆症学会「二次性骨折予防継続管理料」の解説(管理料2の注3・注4)

転倒リスクの評価表として、第3版(2020年3月)は、厚生労働省の介護予防マニュアル改訂版にある転倒リスク評価表(21項目)を載せていて、合計が10点以上なら転倒・骨折対策プログラムを検討するとしていました。第4版は、この表を参考文献に挙げています。サルコペニアの評価には、握力、5回椅子立ち上がり、6m歩行速度、SPPBなどが使われます(第3版)。

サイトのツールでは、サルコペニアの判定、握力、SPPB、ロコモ度テスト、TUG、FRTの基準値や記録用紙を見られます。

標準は転倒リスク評価を「行う」としていますが、行う職種と、使う評価表は指定していません。院内でだれがどの評価を担うかは、病院ごとに決めることになります(8章)。

そのほかの場面

特掲診療料の施設基準等の通知 第4の13 1(3)、第57の9の3 1(9)(11)。医科点数表 B001の34 注2、K046 注、K081 注。留意事項通知 K046(2)、K081。疑義解釈資料(その1)(令和4年3月31日)問236

手術から回復期まで、大腿骨近位部骨折の患者には骨折の治療とリハビリが続きます。骨粗鬆症の治療の記録が転院先に届いているかは、受け入れる病棟のリハビリ職も気にかけておきたいところです。家族向けには、足の付け根の骨折の記事で「次の骨折を防ぐ」ことを、骨粗しょう症の記事で骨折しやすい場所と暮らしの工夫を書いています。

8. 答えが出ていない点と、確かめ先

このページで確かめた疑義解釈(令和4年度その1、令和6年度その1、令和8年度その1〜その13)で、次の点の答えは見当たりませんでした。

確かめ先疑義解釈で答えが出ていないとき

病院の所在地を受け持つ地方厚生(支)局の医療課(指導監査課)に確かめるのがおすすめです。問い合わせた日・相手・答えを記録しておくと、病院の中で運用をそろえるときや、あとで説明するときに役立ちます。

よくある質問

同じ病院の急性期の病棟で管理料1を算定し、院内の回復期リハビリテーション病棟に移りました。管理料2は算定できますか

算定できません。同じ病院の中でリハビリテーション医療等を担う病棟に転棟した場合は、管理料2は算定できないとされています(留意事項通知 B001の34(2))。

回復期リハビリテーション病棟で管理料2を算定すると、入院料に含まれますか

含まれません。回復期リハビリテーション病棟入院料と地域包括ケア病棟入院料では、管理料2は包括の外に置かれていて、別に算定します(医科点数表 A308 注3、A308-3 注7)。

管理料1か2の届出があれば、外来で管理料3を算定できますか

管理料3を算定するには、新たに届出が要ります(疑義解釈資料(その1)(令和4年3月31日)問141)。

院内に常勤の薬剤師がいない場合、施設基準を満たせますか

院内に常勤の薬剤師がいない場合に限り、地域の保険医療機関等と連携して診療を行う体制でもよいとされています(特掲診療料の施設基準等の通知 第4の13 1(2))。連携先には、地域の保険薬局も含まれます(疑義解釈資料(その1)(令和4年3月31日)問140)。

理学療法士は、施設基準の専任の職員に入りますか

施設基準に書かれている職種は、骨粗鬆症の診療を担当する専任の常勤医師、専任の常勤看護師、専任の常勤薬剤師で、理学療法士は入っていません(特掲診療料の施設基準等の通知 第4の13 1(1))。院内研修は院内職員が対象です。

転倒リスクの評価は、算定に必要ですか

告示と通知に「転倒リスク評価」という言葉はありません。通知が、FLSクリニカルスタンダードと骨粗鬆症の予防と治療ガイドラインに「沿った適切な評価及び治療」を求めていて、その標準のステージ2に「転倒リスク評価を行う」と書かれています(FLSクリニカルスタンダード 第4版)。どの職種が行うかは決められていません。

出典・参考にした資料

出典を見る(12件)

個別の算定の判断は、告示・通知の原文と、地方厚生(支)局の案内で確かめることをおすすめします。