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ショートステイとは家族が休むための短期入所と、使える日数・費用・探し方

監修:やまねこ(運動器認定理学療法士・リハビリテーション科主任)
公開日:2026年9月30日/最終確認日:2026年10月4日

毎日のお世話、本当にお疲れさまです。「少し休みたい」「自分の用事を済ませたい」と思うことは、介護を続けていれば自然なことです。そんなときに使える介護保険のサービスの一つが、ショートステイです。

ショートステイは、自宅で介護を受けている方が、数日などの短い期間、施設に泊まるサービスです。ご本人のための場であると同時に、介護するご家族が休むためにも使えます。

この記事では、2つの種類、使える人、使える日数のきまり、費用、探し方と申し込みの流れを順に見ていきます。日数や手続きには、市区町村や施設によって違う部分があります。数字は、制度上のきまりとして読んでください。

この記事のポイント
  • ショートステイは、介護保険の短期入所サービス。ご家族が休むためにも使える。「休みたい」と相談してよい
  • 種類は2つ。生活介護(特養など)と、医療や看護もある療養介護(老健・病院など)。要支援1・2、要介護1〜5の方が対象
  • 使える日数は、連続30日まで。31日目からは全額自己負担。保険を使える日数は、認定期間の「おおむね半数」が目安
  • 自己負担は1〜3割。食費・滞在費などは別にかかる。月の限度額を超えた分は全額自己負担
  • 探し方も申し込みも、まずケアマネジャーに相談するのがおすすめ。事業所は「介護サービス情報公表システム」でも探せる
  • 施設では個別のリハビリがないことも多く、動きが落ちる場合がある。家での動き方を伝えておき、帰宅後の変化は専門職に相談する

1. ショートステイとは

家族が休むための、短期の宿泊サービスです

ショートステイは、数日などの短い期間、介護施設に泊まって、食事や入浴などの支援を受けるサービスです。厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」では、目的として、家族の介護の負担を軽くすることと、ご本人の孤立感の解消や心身の機能の維持・回復が挙げられています。

毎日続く介護の中で、「まとまって眠りたい」「少し離れてゆっくりしたい」と感じるのは自然なことです。ご家族の心と体の余裕は、介護を長く続けるうえでも大切にしたいことです。

施設の明るい食堂で、女性の介護職員が、テーブルに座る高齢の女性のお盆のおかずを、取りやすい位置にそっと寄せている様子
施設では、食事や入浴などの日常生活の支援を受けながら過ごします

介護保険のサービスの一つです

ショートステイは、介護保険を使って利用できます。正式な名前は「短期入所生活介護」と「短期入所療養介護」です。要支援の方が使うときは、頭に「介護予防」が付きます。

ショートステイは、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などで提供されています。施設の種類は退院先の介護施設の種類で紹介しています。

「休みたい」と相談してよいサービスです

「家族が休みたいから預ける」ことに、ためらいを感じる方もいるかもしれません。公表されている使う場面には、ご家族の病気、冠婚葬祭、出張のほか、ご家族の身体的・精神的な負担を軽くする必要があるときも挙げられています。

「少し疲れてきた」「数日だけ、ゆっくり眠りたい」という理由でも、まずケアマネジャーに相談してみるのがおすすめです。

2. 2つの種類

生活介護と療養介護は、泊まる場所と内容が違います

ショートステイは、泊まる場所によって、大きく2つに分かれます。

施設の居室で、背を少し起こした介護用ベッドに横になる男性に、女性の介護職員が目の高さを合わせて声をかけている様子
ベッドで過ごすことが多い方も、居室で職員の支援を受けて過ごします
短期入所生活介護短期入所療養介護
泊まる場所特別養護老人ホームなど医療機関、介護老人保健施設、介護医療院
主な内容入浴や食事などの日常生活の支援、機能訓練など日常生活の世話に加えて、医療、看護、機能訓練など
対象要支援1・2、要介護1〜5の認定を受けた方
連続して使える日数30日まで

療養介護は、医療や看護が入る分、医療的なケアがある方の選択肢になることがあります。ただし、どの施設でも同じように受け入れているわけではありません。受け入れの条件は施設によって違うので、まず相談してみるのがおすすめです。

どちらが合うかは、ケアマネジャーに相談します

ご本人の体の状態や、医療的なケアの有無で、合う種類は変わります。ご家族だけで決めようとせず、担当のケアマネジャーに、ご本人の様子とご家族の希望を伝えて、一緒に考えてもらうのがおすすめです。

まだケアマネジャーが決まっていないときは、地域包括支援センターと居宅介護支援の違いが参考になります。

3. どんな人が、どんなときに使えるか

要支援1・2、要介護1〜5の方が対象です

ショートステイを使えるのは、介護保険の認定を受けている方です。要支援1・2の方は「介護予防短期入所」のサービスを、要介護1〜5の方は「短期入所」のサービスを使います。

家族の用事や疲れ、ご本人の状態で使えます

公表されている使う場面は、ご本人の心身の状態や病状が悪いとき、ご家族の病気、冠婚葬祭、出張、ご家族の身体的・精神的な負担を軽くする必要があるときなどです。

ご家族の「休みたい」は、使ってよい理由の一つです。

ご本人にとっての役割もあります

ショートステイには、自宅で過ごす時間が多い方の孤立感をやわらげたり、心身の機能を保ったりする目的もあるとされています。外に出なくなった、横になる時間が増えたという様子があるときは、親が出かけなくなった・横になる時間が増えたらも参考になります。

宿泊ではなく、日中の数時間だけ通うほうが合う方もいます。デイケアとデイサービスの選び方は、デイケアとデイサービス、どちらが合う?で確かめられます。

4. どのくらい使えるか(日数のきまり)

連続して使えるのは、30日までです

ショートステイには、日数のきまりがあります。まず、連続して使えるのは30日までです。31日目以降も続けて使った分は、介護保険の対象にならず、全額が自己負担になります。

保険を使える日数は、認定期間の「おおむね半数」が目安です

もう一つのきまりが、認定有効期間(要介護認定を受けてから、次の更新までの期間)のおおむね半数を超えないことです。半数は、認定有効期間の日数を2で割って求めます。たとえば、認定の期間が12か月(約365日)なら、半数は182日という例があります。

ご本人の状態が悪くなったときや、介護するご家族が急に病気になったときなどで、半数を超える必要が出たときは、ケアマネジャーが市区町村に早めに相談して、手続きをします。ただし、半数を超えて認められても、連続30日の上限は変わらないとされています。

実際に使える日数は、ケアプランや施設の状況で変わります

30日や半数というのは、制度上のきまりです。実際に何日使えるかは、ご本人のケアプラン(介護サービスの計画)や、施設の受け入れ状況などで変わります。市区町村によって手続きの細かい部分も違うため、担当のケアマネジャーに確認するのが確実です。

5. 費用について

介護サービスの費用は、1〜3割の自己負担です

ショートステイの介護サービスにかかる費用は、1割(一定以上の所得がある方は2割または3割)の自己負担です。金額は、要介護度や施設の種類によって違います。

食費・滞在費などは、別にかかります

かかるもの内容
介護サービス費介護保険の自己負担(1〜3割)。要介護度や施設の種類で違う
食費介護保険のサービス費とは別に、利用する方が負担する
滞在費(居住費)同じく別に負担する。部屋の種類(個室・多床室など)で違う
日常生活費理美容代など。施設によって違う

食費と滞在費の金額は、所得の段階、施設、部屋の種類によって違います。2026年8月に、この基準の見直しがありました。くわしい金額は、ケアマネジャーや、利用する施設、市区町村の窓口で確認するのがおすすめです。

月の限度額を超えた分は、全額自己負担です

自宅で使う介護保険のサービスには、要介護度ごとに、1か月に使える上限(支給限度額)があります。ショートステイも、訪問介護やデイサービスなどと合わせて、この限度額の中で使います。限度額の範囲内なら1〜3割の自己負担ですが、超えた分は全額自己負担です。

サービスを組み合わせたときの目安は、介護サービスの自己負担シミュレーターで試せます。

収入が少ないときに、負担を軽くする仕組みがあります

低所得の方には、ショートステイの食費と滞在費の負担を軽くする補足給付(特定入所者介護サービス費)があります。世帯全員が市町村民税非課税であること、預貯金などが基準以下であることなどが条件とされています。対象になるときは、市区町村の介護保険の窓口に申請して、負担限度額認定を受けます。

ケアマネジャーや施設が、申請を手伝ってくれることもあります。また、1か月の介護サービスの自己負担が大きくなったときのための高額介護サービス費という仕組みもあります。対象になるかどうかは、市区町村の窓口で確認するのがおすすめです。

6. どこで受けられるか、申し込みの流れ

まずは、ケアマネジャーに聞いてみます

「どこで受けられるのか」は、ご家族からよくある疑問です。まずは、担当のケアマネジャーに「ショートステイを使いたい」と伝えてみるのがおすすめです。ご本人の状態に合う施設を、一緒に探してもらえます。

ケアマネジャーがまだ決まっていないときは、お住まいの地域の地域包括支援センターに相談できます。

自分でも、事業所を調べられます

厚生労働省の介護サービス情報公表システムでは、お住まいの地域の介護事業所を調べられます。「短期入所生活介護」「短期入所療養介護」で探すと、ショートステイを行っている事業所が見つかります。

使いたい時期の空きや、医療的なケアを受け入れているかなどは、事業所によって違います。気になる施設が見つかったら、ケアマネジャーに伝えると、問い合わせや調整を進めてもらいやすくなります。

申し込みの流れ(例)

  1. 相談するケアマネジャーに、使いたい理由と、希望の時期を伝えます。
  2. 施設を探すご本人の状態に合う施設を、一緒に探します。空きの状況も、ここで確認します。
  3. ケアプランに入れる多くの場合、ケアマネジャーがショートステイを介護サービスの計画に位置づけます。
  4. 利用する施設に泊まります。持ち物や、ご本人の様子の伝え方は、施設から案内があります。
  5. 帰宅後の様子を伝える使ってみてどうだったかを、ケアマネジャーに伝えます。

手続きの多くは、ケアマネジャーや施設が手伝ってくれます。ご家族がすべてを自分で準備する必要はありません。退院後にショートステイを使いたいときは、退院前カンファレンスで確認したいことの場で、ケアマネジャーに伝えておくのも一つの方法です。

初めてのときは、短い日数から試す方法もあります

ご本人が施設に慣れるか心配なときは、初めは短い日数から使ってみる、という選び方もあります。少しずつ場所やスタッフに慣れることで、ご本人もご家族も安心しやすくなります。

7. 使うときの工夫、動きのこと、レスパイト入院との違い

疲れ切る前に、早めに相談する

ショートステイは、使いたい日に、必ず空いているとは限りません。ご家族が「もう限界」となる前に、「来月、数日だけ休めないか」と、早めにケアマネジャーに相談しておくのがおすすめです。

ふだんの様子を、施設に伝えておきます

ご本人が施設で落ち着いて過ごせるように、家での様子を伝えておくと安心です。好きな食べ物や、ふだんの過ごし方、眠る時間などです。あわせて、家での動き方も伝えておくのがおすすめです。トイレまでどうやって移動しているか、立ち上がるときに何につかまっているか、などです。

施設の玄関ロビーで、女性の家族が、ふだんの様子を書いたノートを開いて職員に見せながら説明し、杖をついた母親が見守っている様子
家での様子や動き方は、ノートなどにまとめて、施設の方に伝えておくと安心です

機能訓練は、施設によって内容が違います

ショートステイでは、機能訓練などを行うとされています。ただ、その内容は施設によって違い、理学療法士などによる一人ひとりに合わせた個別のリハビリは、ないことも多いです。気になるときは、申し込みの前に、ケアマネジャーや施設に確認するのがおすすめです。

動きが落ちたように感じたら

自宅のダイニングで、高齢の女性がテーブルに手をついて椅子から立ち上がり、娘が少し離れて見守っている様子
帰宅後は、ふだんの生活の中で、動く機会を少しずつ戻していきます
理学療法士の視点から

ショートステイのあとに、「いつもより立ち上がりがふらつく」「歩く量が減った」と感じるご家族に出会うことがあります。施設では、個別のリハビリがないことも多く、いすやベッドで過ごす時間が長くなりやすいためです。自宅のように、トイレや食卓まで自分で動く機会が減ることも関係します。

だからといって、利用を控えたほうがよい、ということではありません。ご家族が休むことは、介護を長く続けるために大切です。利用の前に、家での動き方を施設に伝えておくと、施設の方も、ご本人が動きやすい場面を考えやすくなります。帰ってきてから動きが変わったと感じたときは、数日ほど様子を見て、ケアマネジャーやリハビリ職に相談するのがおすすめです。あわせて、いつもの席に座る、好きな家事を手伝うなど、ふだんの生活の中で動く機会を戻していくことも、助けになる場合があります。

使ったあとの様子を、専門職に伝える

使ってみて気になったことは、ケアマネジャーに伝えておくと、次に使うときの調整がしやすくなります。ご本人の様子が、利用の前後で変わったと感じたときも、あわせて伝えておくと安心です。リハビリ職に相談するときのサービスの違いは、訪問リハビリと通所リハビリの違いと選び方が参考になります。

自宅の介護用ベッドで上体を起こした女性に、娘が湯のみをさし出して、2人が笑顔で話している様子。ベッドの足もとに、お泊まり用のバッグがある
ショートステイから帰ったら、ゆっくり過ごす時間をとり、様子をケアマネジャーに伝えます

レスパイト入院との違い

同じように、ご家族の休息を目的に使えるものに、レスパイト入院があります。ショートステイは介護保険を使って介護施設に泊まるサービスで、レスパイト入院は医療保険を使って病院に入院する仕組みです。

医療的なケアが多く、ショートステイでは受け入れが難しいときに、レスパイト入院の対象になりやすいとされています。ショートステイの中にも、老健など、ある程度の医療的なケアに対応できる施設があります。どちらが合うかは、ケアマネジャーや主治医に相談して、使い分けるのがおすすめです。

8. よくある質問

ショートステイは、どのくらい使えますか

制度のきまりとして、連続して使えるのは30日までで、31日目からは全額自己負担になります。また、保険を使える日数は、認定有効期間のおおむね半数が目安です。
実際に何日使えるかは、ケアプランや施設の状況で変わります。市区町村によって手続きも違うので、ケアマネジャーに確認するのがおすすめです。

ショートステイは、どこで受けられますか

生活介護は特別養護老人ホームなど、療養介護は医療機関や介護老人保健施設、介護医療院などで行われています。
まずは担当のケアマネジャーに相談するのがおすすめです。自分で調べるときは、厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」で、地域の事業所を探せます。

レスパイト入院とは、何が違いますか

ショートステイは介護保険を使う「介護施設への短期入所」、レスパイト入院は医療保険を使う「病院への入院」です。
医療的なケアが多く、ショートステイでは受け入れが難しい方が、レスパイト入院の対象になりやすいとされています。どちらが合うかは、ケアマネジャーに相談するのがおすすめです。

要支援でも使えますか

はい、使えます。要支援1・2の方は、「介護予防短期入所」のサービスを使います。食事や入浴の支援、機能訓練などが行われます。
まずは、担当のケアマネジャーや、地域包括支援センターに相談してみるのがおすすめです。

費用は、どのくらいかかりますか

介護サービスの費用は、1〜3割の自己負担です。これとは別に、食費、滞在費、日常生活費がかかります。月の限度額を超えた分は全額自己負担です。
食費と滞在費の金額は、所得の段階、施設、部屋の種類で違い、2026年8月に基準の見直しがありました。低所得の方は、市区町村で負担限度額認定を受けると、負担が軽くなる場合があります。くわしくは、ケアマネジャーや市区町村の窓口で確認するのがおすすめです。

ショートステイ中に、リハビリは受けられますか

個別のリハビリは、ないことも多いです。機能訓練などを行うとされていますが、内容は施設によって違います。
気になるときは、申し込みの前にケアマネジャーや施設に確認するのがおすすめです。家での動き方を伝えておくことや、帰宅後に動きが変わったときにリハビリ職へ相談することも、助けになります。

出典・参考にした資料

この記事は一般的な内容です。日数のきまりや手続き、費用は、市区町村や施設によって違い、変わることもあります。最新の情報は、お住まいの市区町村、担当のケアマネジャー、利用する施設の窓口でご確認ください。