この記事は、退院や要介護認定をきっかけに、ベッドや手すり、歩行器などを借りることを考えているご家族に向けて書きました。「何が借りられるのか」「ポータブルトイレは借りられないのか」「要介護1だと、借りられないものがあると聞いた」といった疑問に答えます。
福祉用具は、使う方の体の状態や、家の広さによって、合うものが変わります。介護保険では原則として借りる(レンタル)仕組みになっていて、体の状態が変わったときに、用具を変えやすくしています。一方で、買うことになっているものや、要介護度によって原則対象外のものもあります。この記事では、まず全体の地図をつかみ、種目ごとの詳しいことは、それぞれの記事で確かめられるようにしています。
- 介護保険で借りられる福祉用具は、国が決めた13種目。手すりとスロープは、工事をしないものに限られる
- ポータブルトイレ、入浴用いすなどは、借りずに買う(特定福祉用具販売)。購入費は、1年間で10万円までが対象
- 多点杖など、車輪のない歩行器、固定用スロープは、2024年4月から、借りるか買うかを選べる
- 要支援1・2と要介護1の方は、車いす・介護ベッドなどが原則対象外。ただし、状態によっては例外があり、希望を伝えること自体は、いつでもできる
- レンタル料金は、事業所ごとに違う。全国平均の価格の説明と、複数の商品の提示が、事業所に求められている。自己負担は1〜3割
- 選ぶときは、どう暮らしたいか、本人の状態、介助する人、住まい、ほかの用具の5つを見る
「これは借りられる?買う?」は、早見表で
「T字杖は?」「シルバーカーは?」「ポータブルトイレは?」「シャワーチェアは?」のように、よく聞く名前から探したいときは、別ページの早見表が便利です。27項目の用具について、借りる・買う・選べる・住宅改修・対象外(自費)のどれかを、一覧にしています。
早見表 福祉用具の早見表(借りる・買う・対象外) 杖、歩行器、車いす、ベッド、トイレ、お風呂、手すり、スロープなどを、名前から探せます。1. 介護保険で借りられるもの(13種目)
介護保険の福祉用具は、借りるもの、買うもの、借りるか買うかを選べるものの3つに分かれます。
借りられるのは、国が種目を決めた、次の13種目です(付属品は別に数えます)。ふつうの平らなベッドや、布団は、対象外とされています。
| 種目 | 内容・詳しい記事 |
|---|---|
| 車いす・付属品 | 自走用、介助用、電動のもの。クッションなど、車いすと一体で使うもの → 車いすの選び方 |
| 特殊寝台・付属品 | 背上げ・脚上げ、または床の高さの調整ができ、サイドレールを付けられるベッド。マットレス、サイドレールなど → 介護ベッドの置き場所、布団かベッドか |
| 床ずれ防止用具 | 送風装置などを備えた空気マット、水などで体圧を分散する全身用のマット |
| 体位変換器 | 体の下に入れて、向きを変えやすくするもの(姿勢を保つだけのものは除く) → 寝返りと起き上がりの介助 |
| 手すり | 工事をしないで使うもの。床に置くもの、便器を囲んで据え置くものなど → 手すりの高さの決め方、トイレの手すり |
| スロープ | 段差をなくすためのもの。工事をしないもの → 玄関の段差 |
| 歩行器 | 体重を支えて歩きを助けるもの。車輪付きで、体の前と左右を囲む把手があるもの。四つ脚で、持ち上げて動かすもの → 歩行器の種類と選び方 |
| 歩行補助つえ | 松葉づえ、カナディアン・クラッチ、ロフストランド・クラッチ、プラットホームクラッチ、多点杖(1本のT字杖は含まれません) → 杖の長さの合わせ方と選び方 |
| 認知症老人 徘徊感知機器 | 認知症の方が屋外へ出ようとしたとき、センサーで感知して、家族などに知らせるもの |
| 移動用リフト | 体をつり上げたり、体重を支えたりして、移動を助けるもの。つり具の部分は買うもの。住宅の改修を伴うものは除く |
| 自動排泄処理装置 | 尿や便を自動で吸引するもの。交換できる部品は買うもの |
手すりとスロープは、工事をしないものだけが、レンタルの対象です。壁に取り付けるなど、工事をする場合は、住宅改修(工事費20万円まで、自己負担1〜3割)になります。くわしくは、住宅改修の対象になる工事と、ならない工事と、住宅改修の申請書類と、図面・写真の書き方をご覧ください。
2. 借りずに買うものと、借りるか買うかを選べるもの
買うもの(特定福祉用具販売)
直接肌に触れるものや、使うと形や質が変わるものは、他の人が使ったものをもう一度使うことが難しいため、借りずに、買うことになっています。介護保険の対象は、次の6種目です。
| 種目 | どんなもの |
|---|---|
| 腰掛便座 | ポータブルトイレ(居室で使える移動可能な便器)、洋式便器の上に置いて高さを補うもの、和式便器の上に置いて腰掛け式にするもの、立ち上がりを助ける機能のあるもの |
| 入浴補助用具 | 入浴用いす、浴槽用手すり、浴槽内いす、入浴台、浴室内すのこ、浴槽内すのこ、入浴用介助ベルト |
| 簡易浴槽 | 空気式や折りたたみ式などで、容易に移動でき、水を入れたり出したりするのに工事が要らないもの |
| 排泄予測支援機器 | 膀胱の中の状態を感知して、排尿のタイミングを知らせるもの |
| 自動排泄処理装置 の交換可能部品 | レシーバー、チューブ、タンクなどのうち、利用者や介護する人が交換できるもの |
| 移動用リフト のつり具の部分 | 体をつり上げるための、つり具 |
購入費は、原則として、1年間(4月から翌年3月)で10万円までが対象で、自己負担は1〜3割です。都道府県などの指定を受けた事業所から買います。払い方は、いったん全額を支払い、市区町村に申請して、自己負担分を除いた額が戻るのが基本です(市区町村によっては、はじめから自己負担分だけを支払う方法もあります)。ポータブルトイレはポータブルトイレの置き場所と選び方、入浴用品はお風呂の手すりと入浴用品の選び方に、まとめています。
借りるか買うかを選べるもの
2024年4月から、次の3つは、借りるか、買うかを選べるようになりました。
- 歩行補助つえ:カナディアン・クラッチ、ロフストランド・クラッチ、プラットホームクラッチ、多点杖(松葉づえは、借りるだけ)
- 歩行器:脚の先が杖の先のゴムのようになっている、固定式や交互式のもの(車輪やキャスターが付いている歩行車は、借りるだけ)
- 固定用スロープ:敷居などの小さな段差を解消するもので、頻繁に持ち運ばないもの(持ち運べる可搬型は、借りるだけ)
選べる仕組みは、利用者の負担を軽くすることなどを目的に作られました。借りるか買うかを決めるときの提案の例として、「長く使いそうなので、買う」「使う期間が今の段階では分からないので、借りる」が挙げられています。借りるか買うかは、ご本人の状態や、使う期間の見通しを見て、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員と一緒に決めます。ケアマネジャーや福祉用具専門相談員には、選べることの説明と、医師や専門職の意見、身体の状況などをふまえた提案が求められています。借りた場合は、使い始めてから6か月以内に、少なくとも1回、使い続ける必要があるかを確かめます。
3. 要支援1・2と要介護1の方の制限
要支援1・2と要介護1の方は、次の用具のレンタルが、原則、介護保険の対象外です。
- 車いす(付属品を含む)
- 特殊寝台(介護ベッド。付属品を含む)
- 床ずれ防止用具
- 体位変換器
- 認知症老人徘徊感知機器
- 移動用リフト(つり具の部分を除く)
- 自動排泄処理装置(要介護2・3の方も原則対象外。尿だけを自動で吸引するものを除く)
手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえ(多点杖など)は、要支援1から借りられます。
ただし、例外があります。国の資料でも、原則対象外とされる場合であっても、病気や生活の状況によっては使うことが考えられるため、一律に対象外とはしない、とされています。
借りられるかを確かめる順番は、次のとおりです。
- 借りたい用具が、上の7つにあたるかを見ます。あたらないもの(手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえなど)は、要支援1・要介護1でも借りられます。
- あたる場合は、例外にあたるかを確かめます。確かめ方は、次の2つです。
- 認定調査(基本調査)の結果
- 医師の所見と、サービス担当者会議(市町村が確認する場合もあります)
例外にあたる状態の目安
例外として借りられるのは、国が決めた、次のような状態にあたる方です。「日常的に」「困難」といった判断は、要介護認定のときの認定調査(基本調査)の結果をもとに行います。
| 用具 | 例外にあたる方 |
|---|---|
| 車いす・付属品 | 日常的に歩行が困難な方。または、日常生活の範囲での移動の支援が特に必要と認められる方 |
| 特殊寝台・付属品 | 日常的に起き上がりが困難な方。または、寝返りが困難な方 |
| 床ずれ防止用具 ・体位変換器 | 日常的に寝返りが困難な方 |
| 認知症老人 徘徊感知機器 | 意思の伝達や、介護する人への反応、記憶・理解に支障があり、かつ、移動に全介助が要らない方 |
| 移動用リフト | 次のどれかにあたる方。日常的に立ち上がりが困難な方。乗り移りに、一部の介助か全介助が要る方。生活環境で、段差の解消が必要と認められる方 |
| 自動排泄処理装置 | 排便と、乗り移りの、どちらにも全介助が要る方 |
車いすの「日常生活の範囲での移動の支援」と、リフトの「段差の解消」は、あてはまる認定調査の項目がありません。この2つは、主治医から得た情報や、福祉用具専門相談員などが参加するサービス担当者会議をもとに、ケアマネジャーが判断します。
市町村が確認して、例外にする場合
認定調査の結果では、例外にあたらない場合でも、次のどれかにあたると、医師の医学的な所見に基づいて判断され、サービス担当者会議などを通じて、福祉用具の貸与が特に必要だと判断されているときは、市町村が書面などで確認して、要否を判断します。
- 病気などで状態が変わりやすく、日によって、時間帯によって、上の表の状態にあたる(例:パーキンソン病の薬による、ON・OFF現象)
- 病気などで状態が急に悪くなり、短い期間で、上の表の状態にあたることが確実に見込まれる(例:がんの末期の急な状態の悪化)
- 体への重大な危険や、症状の重い状態を避けるため、医学的に上の表の状態にあたると判断できる(例:ぜんそく発作などによる呼吸不全、心臓の病気による心不全、飲み込みの障害による誤嚥性肺炎を避ける場合)
「例外にあたるかどうか」の確認の進め方は、市町村によって違う場合があります。希望を伝えること自体は、いつでもできますので、担当のケアマネジャーや、地域包括支援センターに、ふだんの様子とあわせて相談してみてください。起き上がりや立ち上がりで手助けが要る場面など、ふだんの様子を具体的に伝えておくと、判断の材料になります。要介護認定の流れは、介護保険の申請の流れにまとめています。
認定の結果を待つあいだも、暫定ケアプランで、用具を借り始めることができます。ただし、結果が要支援1・2や要介護1だった場合は、介護ベッドや車いすなどが原則対象外になり、例外にあたらなければ、その分は全額自己負担になります。非該当だった場合も、全額自己負担です。結果を待つあいだに借りるかどうかは、ケアマネジャーと、見込みや費用を相談して決めるのがおすすめです(結果を待つあいだ)。
4. 借りるまでの流れと、選ぶときの確かめ点
借りるまでの流れ
用具の相談の窓口は、ケアマネジャーです(要支援1・2の方は、地域包括支援センターが担当することが多いです)。ケアマネジャーのケアプランに沿って、福祉用具専門相談員(福祉用具の事業所にいる、用具選びの専門職)が、ご本人の希望や心身の状況、住まいの様子を確かめて、用具を選びます。
事業所には、次のことが求められています。
- 貸与しようとする商品の特徴や、貸与価格に加えて、その商品の全国平均貸与価格を説明すること
- 機能や価格帯の異なる、複数の商品を示すこと
- 利用の目標、選んだ機種、その機種を選んだ理由などを書いた福祉用具貸与の計画を作り、ケアマネジャーに渡すこと
- 貸与したあとも、使用状況の確認や、使い方の指導、修理などを行うこと(モニタリング。実施の時期を計画に書き、結果を記録してケアマネジャーに渡すことになっています)
これは国の決まりです。実際に、どのくらいの頻度で、どう確認してもらえるかは、事業所によって違うことがあります。契約のときに、貸したあとの確認や、合わなくなったときの交換がどうなるかを、聞いておくと安心です。
選ぶときの5つの視点
福祉用具を選ぶとき、次の5つの視点を踏まえることが大切だとされています。ご家族が伝えておくと、選びやすくなる内容を、右の欄にまとめました。専門職が現場で確かめますので、全部を事前にまとめておく必要はありません。
| 視点 | 国の資料にある例と、伝えておくと選びやすくなること |
|---|---|
| 利用目的 | 本人や家族の思い、希望する生活 「夜は、自分でトイレに行きたい」「玄関から外に出たい」など、どう暮らしたいか |
| 利用者 | 本人の希望、心身の状況・変化 病院やリハビリで練習していた動き。最近、難しくなってきたこと |
| 介護者 | 介護力、介護技術 介助する方の体力、手伝える時間帯、腰などの不安 |
| 住環境 | 住宅の構造、生活動線 廊下やドアの幅、段差、ベッドを置けそうな場所 |
| 他の福祉用具 | 複数の用具を使うときの動作や生活の流れ すでに使っている杖や車いす、ベッドなど |
退院前の家屋調査があれば、住まいの寸法や動線は、そこで確かめてもらえます(記事「退院前の家屋調査|当日の流れと家族の準備」、専門職向けの記事「家屋調査の報告書の書き方」)。
医師やリハビリ職の意見を聞いておくとよい場合
次のような状態のときは、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員が、医師やリハビリ職などの意見を求めることが望ましいとされています。
- パーキンソン病など、状態が変わったり、悪くなったりしやすい病気がある
- 立ちくらみなど、血圧が変わりやすい
- 認知機能が低下していたり、高次脳機能障害があったりして、用具の使い方が難しそう
- 関節に強い拘縮や変形がある、骨がもろいことが疑われる
- 筋力がかなり落ちている、転倒のリスクが高いと考えられる
- 飲み込みの障害がある など
入院中や、通院でリハビリを受けている場合は、担当のリハビリ職に、どんな用具が合いそうかを聞いておくと、ケアマネジャーに伝わりやすくなります。
借りたあとのこと
- 使い方の説明は、介助する方も一緒に:用具が体に合わなかったり、使い方が違ったりして起きる事故もあります。国の資料でも、福祉用具専門相談員は、ご家族などにも使い方や注意点を説明し、実際に使いながら、安全に使えることを確かめることが大切だとされています。
- 手すりを長く借りるとき:手すりを借りる場合でも、長い期間の利用が考えられるときは、住宅改修の手すりの取り付けも検討するとされています。
- 合わなくなったとき:借りている用具は、体の状態や要介護度の変化に合わせて、変えることを考えた仕組みです。使いにくくなったら、ケアマネジャーや事業所に、早めに相談します。
5. 費用の考え方
- 決まった価格表はありません:福祉用具には、介護保険の公定価格がなく、実際にかかった費用をもとに、介護保険から給付されます。同じ商品でも、事業所によって、月額が違うことがあります。
- 自己負担は1〜3割:負担割合は、お持ちの介護保険の負担割合証で確かめられます。
- 貸与価格には上限があります:月平均100件以上貸与される商品は、全国平均貸与価格に、1標準偏差を加えた額が上限です。上限を超える価格で貸与した場合は、その貸与は、介護保険の給付の対象になりません。全国平均貸与価格は、2018年10月から公表されていて、事業所は、その商品の全国平均貸与価格を説明することになっています。
- 複数借りるとき:複数の福祉用具を貸与する場合は、通常の貸与価格から減額して貸与できることになっています。実際に減額されるかどうかは、事業所によって違うので、複数借りるときは確かめます。
- ほかのサービスとの関係:貸与は、デイサービスや訪問介護など、ほかの居宅サービスと合わせて、要介護度ごとの限度額(区分支給限度基準額)の範囲に入ります。一方、買うもの(年10万円まで)と、住宅改修(工事費20万円まで)は、別の枠です。
月々の費用の目安は、介護の住宅改修と福祉用具の費用の目安と、介護サービスの自己負担シミュレーターで確かめられます。
6. 困りごとから探す、詳しい記事
- 歩くのが不安:杖の長さの合わせ方と選び方、歩行器の種類と選び方、杖と歩行器、どちらが合う?選び方ナビ
- 外出や、長く移動するとき:車いすの選び方
- 寝る、起きる:介護ベッドの置き場所と、介助バーを付ける側、布団のままか、ベッドにするか、寝返りと起き上がりの介助、圧迫骨折で、起き上がると痛いとき
- トイレ:ポータブルトイレの置き場所と選び方、トイレの手すりの付け方
- お風呂:お風呂の手すりと入浴用品の選び方
- 家の段差、手すり:玄関の上がり框の段差をどうする?、手すりの高さの決め方、住宅改修の申請書類と、図面・写真の書き方
- 手続き、相談先:介護保険の申請の流れ、地域包括支援センターと居宅介護支援事業所の違い
よくある質問
介護保険で借りられる福祉用具は、どんなものですか
国が決めた13種目です。車いす、特殊寝台(介護ベッド)、床ずれ防止用具、体位変換器、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえ、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト、自動排泄処理装置と、車いすと特殊寝台の付属品です。手すりとスロープは、工事をしないものに限られます。
ポータブルトイレは、借りられますか
借りることはできず、買うことになっています(特定福祉用具販売)。入浴用いすなどの入浴用品も、同じです。購入費は、原則として1年間(4月から翌年3月)で10万円までが対象で、自己負担は1〜3割です。
要介護1で、介護ベッドや車いすを借りられますか
要支援1・2と要介護1の方は、介護ベッドや車いすなどのレンタルが、原則、介護保険の対象外です。ただし、日常的に起き上がりや寝返りが難しい方、日常的に歩行が難しい方など、国が決めた状態にあたる場合は、例外として借りられます。認定調査の結果や、医師の所見、サービス担当者会議などをもとに判断されます。希望を伝えること自体は、いつでもできます。
レンタルの料金は、どの事業所でも同じですか
同じとは限りません。福祉用具には介護保険の公定価格がなく、実際にかかった費用をもとに給付されます。ただし、月平均100件以上貸与される商品には、全国平均貸与価格に1標準偏差を加えた額という上限があります。事業所は、貸与する商品の全国平均貸与価格を説明し、機能や価格帯の異なる複数の商品を示すことになっています。
多点杖や歩行器は、借りるのと買うのと、どちらがよいですか
2024年4月から、多点杖などの歩行補助つえ、車輪のない固定式・交互式の歩行器、固定用スロープは、借りるか買うかを選べます。提案の例として、長く使いそうなときは買う、使う期間が今の段階では分からないときは借りる、が挙げられています。ご本人の状態や、使う期間の見通しをふまえて、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員と一緒に決めます。
借りたあとで、合わなくなったらどうなりますか
借りる用具は、体の状態や要介護度の変化に合わせて、変えることを考えた仕組みです。事業所は、貸与したあとも、使用状況の確認や、使い方の指導などを行い、結果をケアマネジャーに渡すことになっています。使いにくくなったら、ケアマネジャーや事業所に、早めに相談します。
出典・参考にした資料
- 厚生労働省「福祉用具・住宅改修の概要」(介護保険福祉用具・住宅改修評価検討会 第3回 参考資料2、令和8年3月):貸与の13種目と販売の種目、貸与が原則であること、選択制、購入費の限度(原則年間10万円)、貸与価格の上限(全国平均貸与価格+1標準偏差、月平均100件以上の商品)、福祉用具専門相談員と福祉用具貸与・販売計画の流れ、給付の割合(原則9割、所得に応じて8割・7割)。2026年10月確認 リンク
- 厚生労働省「介護保険における福祉用具の選定の判断基準」(介護保険最新情報 Vol.1296、令和6年8月2日、別紙は令和6年7月):選ぶときの5つの視点、貸与と販売の選択制の説明と、使い始めから6か月以内のモニタリング、医師やリハビリ職の意見を求めることが望ましい状態の例、原則対象外の場合でも一律に適応外としないこと、手すりの定義と、長期間の利用では住宅改修への移行の検討、貸与告示・販売告示の種目の定義。2026年10月確認 リンク
- 厚生労働省「要支援・要介護1の者に対する福祉用具貸与について」:軽度者に原則対象外となる種目、例外にあたる状態と基本調査の項目、市町村が医師の所見などを確認して判断する場合(ⅰ〜ⅲ)。自動排泄処理装置は、要介護2・3も原則対象外。2026年10月確認 リンク
- 厚生労働省「選択制の対象とする種目に関する解釈」:固定用スロープ、歩行器(歩行車を除く)、歩行補助つえ(松葉づえを除く)が選択制の対象であること、選択制のプロセス(ケアマネジャーの説明、医師等の所見、サービス担当者会議、モニタリング)。2026年10月確認 リンク
- 厚生労働省「介護保険における福祉用具」(対象種目と、主な制度改正):全国平均貸与価格の説明、機能や価格帯の異なる複数の商品の提示、貸与価格の上限設定、複数の福祉用具を貸与する場合の減額、令和6年度のモニタリングの記録とケアマネジャーへの交付。2026年10月確認 リンク
- 厚生労働省「介護サービス情報公表システム 福祉用具貸与」:貸与しようとする商品の全国平均貸与価格の説明(2018年10月から公表)と、複数の商品の提示。2026年10月確認 リンク
福祉用具の種目や、軽度者の例外の扱い、貸与価格の上限は、見直されることがあります。また、例外の確認の進め方や、必要な書類は、市町村によって違う場合があります。この記事は一般的な内容です。実際の用具の選び方や、借りられるかどうかは、担当のケアマネジャーや、地域包括支援センター、市町村の介護保険の窓口にご確認ください。